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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

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プレスリリース概要

2014.02.26

SPIG1がBDNFのプロセシングを制御していることを発見

 脳由来神経栄養因子(BDNF)は、神経細胞の生存や分化、さらに神経回路の形成や記憶・学習の基盤である神経シナプス可塑性の調節、に関わる重要な分泌性因子です。従って、その分泌異常や機能不全は、うつ病、統合失調症といった神経疾患の原因となることが知られています。BDNFは、神経細胞内で前駆体BDNFとして合成された後、分泌前あるいは分泌後にプロテアーゼにより切断修飾を受けて、成熟体BDNFになります(この過程をプロセシングと呼びます)。これまでに、このBDNFのプロセシングに関わるプロテアーゼはいくつか報告されましたが、プロセシングを調節する仕組みについては十分明らかにされていませんでした。基礎生物学研究所・統合神経生物学研究部門の鈴木亮子研究員と野田昌晴教授らの研究グループは、ニワトリ及びマウスを用いた研究から、 BDNFのプロセシングがSPIG1というタンパクによって制御されていることを明らかにしました。本研究成果は、2014年2月26日に米国神経科学会誌The Journal of Neuroscienceにオンライン掲載されます。

 

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