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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

大学院

シラバス

進化環境生物学2

進化環境生物学2
前期
1 単位
47 基礎生物学コース
重信 秀治、内山 郁夫、成瀬 清、征矢野 敬、川口 正代司、中村 太郎、森田 慎一、新美 輝幸
A,B,C,Dの4段階評価
レベル:Level 3
力量:専門力
 
■授業の概要
本講義では比較ゲノム解析のための方法の基礎を含む最新の進化生物学に関するトピックを紹介する。最初のトピックは、オルソロジー解析、全ゲノム比較解析などの方法論である。続いて生物の 多様性をもたらす進化のメカニズムについて紹介する。脊椎動物の進化においては性決定遺伝子のターンオーバーが生じた。魚類を例にその遺伝及びゲノム基盤について議論する。アーバスキュラー菌根共生と根粒共生は地球上で成功した相互に有益な相互作用である。遺伝子の流用または新機 能化による植物微生物共生の進化を紹介する。昆虫によって獲得された進化的な新規性について議論する。
 
■到達目標
1.ゲノムシーケンスの原理を学び、ゲノム解析と分子進化解析に関するバイオインフォマティク ス技術の基本を理解する。
2.ゲノムを比較する際の基本的な概念や手法、およびその応用について理解する。
3.魚類の性決定システムの多様性とその進化について理解する。
4.マメ科植物の根粒共生機構の進化を理解する。
5.アーバスキュラー菌根共生の分子機構と進化を理解する。
6.昆虫の多様性と進化を理解する。
 
成績評価方法
達成目標1~6のうち1点以上について調査あるいは見解をレポートにて期限までに提出した受講者のうち、要点を理解していると判定されたものに単位を認定する。出席は評価に入れる。
 
授業計画
第1回 2024年5月24日(金)(重信)(45分×2コマ)
13:00-13:45 ゲノム解読と進化的解析手法I
13:50-14:35 ゲノム解読と進化的解析手法II
 
第2回 2024年5月31日(金)(内山)(45分×2コマ)
13:00-13:45 比較ゲノムのバイオインフォマティクスI
13:50-14:35 比較ゲノムのバイオインフォマティクスII

第3回 2024年6月7日(金)(成瀬)(45分×3コマ)
13:00-13:45 魚類の性決定システムの多様性と進化I
13:50-14:35 魚類の性決定システムの多様性と進化II
14:40-15:25 魚類の性決定システムの多様性と進化III
 
第4回 2024年6月21日(金)(征矢野)(45分×2コマ)
13:00-13:45 根粒共生の進化I
13:50-14:35 根粒共生の進化II
 
第5回 2024年6月28日(金)(川口)(45分×3コマ)
13:00-13:45 アーバスキュラー菌根共生の進化I
13:50-14:35 アーバスキュラー菌根共生の進化II
14:40-15:25 アーバスキュラー菌根共生の進化III
 
第6回 2024年7月12日(金)(中村・森田・新美)(45分×3コマ)
13:00-13:45 昆虫の進化I(中村)
13:50-14:35 昆虫の進化II(森田)
14:40-15:25 昆虫の進化III(新美)
 
実施場所
Zoomによるオンライン講義
 
使用言語
基本的に英語(受講生が全員日本語を母国語とする場合に限り日本語を用いる場合もある)。
 
教科書・参考図書
特に指定しない
 
他コース学生が履修する際の注意事項
基礎生物学コース以外の履修希望者は、履修登録期間内に、岡崎統合事務センター国際研究協力課大学院係(r7139@orion.ac.jp)まで連絡すること
 
キーワード
evolution, genome, next-generation sequencing, comparative genomics, ortholog, XX-XY sex determination, ZZ-ZW sex determination, Dmy, sex reversal, positional cloning, legume, root nodule symbiosis, symbiosis, plant, microbe, insect, evolutionary novelty

■講義に関する問い合わせ先
新美輝幸 niimi@nibb.ac.jp