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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

大学院

シラバス

アドバンストコンファレンス2

40BBL00901
アドバンストコンファレンス2
前期
1 単位
47 基礎生物学コース
森田(寺尾)美代、立松圭
A,B,C,Dの4段階評価
レベル:Level 3
力量:専門力、学際性、国際力
 
■授業の概要
EMBO | COB Workshop “Plant Tropisms”(7月9日-12日)に参加し、植物がさまざまな環境刺激に応答して成長方向を制御する反応である“屈性“の分子機構や屈性のモデリングなど、先端的な研究成果を聴講するとともに、国内外の研究者との意見交換を行う。
ワークショップの詳細は下記のWEBページを参照してください。
https://meetings.embo.org/event/24-plant-tropisms
 
■到達目標
分子から個体の成長運動まで様々な階層にわたって、植物の屈性メカニズムの解明を目指す一線級の研究者の発表を聴き、超階層生物学研究を行う上で重要となる考え方や手法について学ぶ。また、それらの研究によって新たに得られた知見や次なる問題等を把握し、理解を深める。また、国際的コンファレンスに参加することを通じて、研究コミュニケーションのあり方について学ぶ。
 
■成績評価方法
EMBO | COB Workshop “Plant Tropisms”に参加してレポートを提出すること。その内容によって評価する。レポートは、興味を持った発表の内容や所感などについてA4用紙1枚程度にまとめて、8月13日までに森田(mimorita@nibb.ac.jp)宛にメールで提出すること。
 
■授業計画
屈性は、植物が重力、光、水分、接触刺激等の環境刺激に応答して成長方向を制御する反応である。屈性に不可欠なのは、刺激に応じて根や茎といった器官内に形成される植物ホルモンであるオーキシンの不均等な分布であり、これが細胞伸長速度に違いをもたらすことで器官が屈曲する。器官屈曲の分子的理解が進んだことで、この分野は生物物理学者にとっても魅力的な分野となった。環境刺激がどのように認識され屈曲につながるかについては、多くのことが未解明のまま残されているものの、ここ数年、新しい分子プレーヤーの同定、迅速なオーキシン応答の可視化、オーキシン輸送体のタンパク質構造の解明、理論と生物学を組み合わせた屈性成長のモデリングなど、新しい知見が数多く得られている。本ワークショップの大きな目的は、実験者や学問分野間の相互作用を促進するために、生物学者と理論生物学者、生物物理学者が一堂に会し、研究成果を報告し、植物屈性に関する新たな知見について議論することにある。植物生理学における重要課題の一つである屈性にフォーカスした最前線の研究ワークショップに参加し、分野横断的なアプローチから屈性の統合的理解に迫る試みに触れるとともに、現状の成果と問題点、並びに今後の研究の方向性について参加者と活発に議論を交わし、交流を深める。
 
■実施場所
岡崎コンファレンスセンター
 
■使用言語
英語
 
■教科書・参考図書
教科書・参考書は特に指定しない。
 
■他コース学生が履修する際の注意事項
基礎生物学コース以外の履修希望者は、履修登録期間内に、岡崎統合事務センター国際研究協力課大学院係(r7139@orion.ac.jp)まで連絡すること

関連URL
https://meetings.embo.org/event/24-plant-tropisms

講義に関する問い合わせ先
講義内容に関して:森田(寺尾)美代
 mimorita@nibb.ac.jp
ワークショップ参加に関して:立松 圭
 ktatem@nibb.ac.jp
 embows-ptropisms@nibb.ac.jp