40BBL00901
	アドバンストコンファレンス3
	後期
	1 単位
	47 基礎生物学コース
	A,B,C,Dの4段階評価
	レベル:Level 3
	力量:専門力、学際性、国際力
	 
	■授業の概要
	基礎生物学研究所が主催する「細胞活力制御研究」に関する国際会議(第69回NIBBコンファレンス、2025年11月6日~7日、岡崎コンファレンスセンター)に参加して、先端的な研究成果を聴講するとともに、国内外の研究者との意見交換を行う。
	コンファレンスの詳細は以下のWEBページを参照してください。
	
https://nibbconf69.nibb.ac.jp/
	 
	■到達目標
	分子から個体まで様々な階層にわたって、細胞活力制御が関わる生命現象の分子機構解明を目指す一線級の研究者の発表を聴き、超階層生物学研究を行う上で重要となる考え方や手法について学ぶ。また、それらの研究によって新たに得られた知見や次なる問題等を把握し、理解を深める。また、国際的コンファレンスに参加することを通じて、研究コミュニケーションのあり方について学ぶ。
	 
	■成績評価方法
	当該国際会議に参加してレポートを提出すること。その内容によって評価する。レポートは、興味を持った発表の内容や所感などについてA4用紙1枚程度にまとめて、12月8日までに三浦正幸教授(miura@nibb.ac.jp)宛にメールで提出すること。
	 
	■授業計画
	多細胞生物の細胞や個体には、その活力を失う現象が備わっている。どうして活力が失われる現象が細胞に保存されているのか。発生過程では大量のプログラム細胞死が起こるが、細胞死はモルフォゲンの切り替えや形態形成運動、分化に失敗した除去など、発生を進める上で重要な役割を果たしている。成体ではがん抑制機構として、前がん細胞を取り除く細胞競合がある。また、幹細胞の維持にはその質を保つために細胞死による選抜がある。個体には最大寿命があり、それを超えて生存することはできない。老化は進化的に保存されてきたが、その生物学的な役割に関してわれわれの理解は不十分である。細胞死や個体死以外にも、細胞や個体は環境変化やストレスに応じるためのさまざまな応答を発達させ、活力低下を引き起こしている。極端なケースでは体全体の代謝を低下させ、休眠や冬眠に入る。
	本コンファレンスでは、細胞死、細胞運命制御、細胞へのストレス応答、老化、冬眠などの研究から、細胞活力の制御がいかに個体での表現型に関わるかを議論する。細胞活力制御の研究アプローチは、生体イメージング、遺伝学、分子生物学、生化学、代謝と多岐にわたる。細胞活力の仕組みを理解するために、コンファレンスに参加し、分野横断的なアプローチから、その統合的理解に迫る試みに触れるとともに、現状の成果と問題点、並びに今後の研究の方向性について参加者と活発に議論を交わし、交流を深める。
	 
	■実施場所
	岡崎コンファレンスセンター
	 
	■使用言語
	英語
	 
	■教科書・参考図書
	教科書・参考書は特に指定しない。
	 
	■他コース学生が履修する際の注意事項
	基礎生物学コース以外の履修希望者は、履修登録期間内に、岡崎統合事務センター国際研究協力課大学院係(r7139@orion.ac.jp)まで連絡すること
	 
	■関連URL
	https://nibbconf69.nibb.ac.jp/
	 
	■講義に関する問い合わせ先
	講義内容に関して:
	三浦 正幸
	miura@nibb.ac.jp
	
	コンファレンス参加に関して:
	立松 圭
	ktatem@nibb.ac.jp
	nibbconf@nibb.ac.jp