English

大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

  • Home
  • ニュース
  • > ヌクレオシド補給によるDNA複製速度上昇において新たなメカニズムを発見

ニュース

プレスリリース概要

2025.10.24

ヌクレオシド補給によるDNA複製速度上昇において新たなメカニズムを発見

自然科学研究機構 基礎生物学研究所
 
基礎生物学研究所 幹細胞生物学研究室の倉島公憲特任助教と坪内知美准教授およびスウェーデン・ウメオ大学のAndrei Chabes教授、Erik Johansson教授 の研究グループは、ヌクレオシドの補給が細胞のDNA複製進行を助けるメカニズムについて、従来考えられていたようなdNTP量の増加によるものはなく、本来DNAに取り込まれるべきではないdUTPによるDNA複製阻害効果を抑制することによるものであることを報告しました。本成果は2025年10月14日にNucleic Acids Research誌にオンライン掲載されました。
 
fig1.jpg 図. ヌクレオシド補給時の細胞内dNTP量の変化
各細胞に次の条件でヌクレオシド補給を行った。①無処理 ②AUCGT ③AUCG ④T
いずれの細胞株においてもヌクレオシド全てを加えた②の条件ではdTTP量が顕著に上昇しておりdGTP量も細胞によっては上昇していた。T以外のヌクレオシドを加えた③の条件では何も補給していない①とほぼ変化はみられず、Tのみを補給した④は②と同様のdNTP量を示した。