自然科学研究機構 基礎生物学研究所
自然科学研究機構 生命創成探究センター
自然科学研究機構 基礎生物学研究所/生命創成探究センター(ExCELLS)の城倉圭研究員とドイツ・ハイデルベルグ大学Centre for Organismal Studies Heidelberg (COS Heidelberg)のGáspár Jékely教授の研究グループは、有櫛動物クシクラゲの平衡器において、これまで知られていなかった神経ネットワーク構造を発見しました。今回発見された神経回路は単なる情報伝達経路ではなく、内部での活動を通じて繊毛運動を協調的に制御する統合的回路であることが示されました。すなわち、脳のような中枢を持たないにもかかわらず、神経ネットワークそのものが運動制御の中心的役割を担っていることが明らかになりました。
本研究は、分散型神経ネットワークによる統合制御の実体を初めて構造的に示した成果であり、神経回路の基本原理を理解するうえで重要な一歩となります。本研究成果は2026年2月17日に国際学術誌eLifeに掲載されました。
クシクラゲの幼生の写真。右上で白っぽく光って見える小さな丸いかたまりが平衡器にある平衡石。