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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

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プレスリリース概要

2020.03.04

左右の協調的な運動を担う交叉型抑制性神経細胞の重要性が明らかに

自然科学研究機構 基礎生物学研究所
自然科学研究機構 生命創成探究センター

歩行運動における左右の手足、および、足を持たない魚類の遊泳運動においての左右の筋肉の協調運動は、スムーズな動きを作るうえで大変重要であることが知られています。この協調運動は脊髄神経回路によって作られることが知られていますが、どのような神経細胞が重要な働きをしているかはわかっていませんでした。今回、元 自然科学研究機構 岡崎統合バイオサイエンスセンター 佐藤千恵研究員(現Friedrich Miescher Institute 研究員)、基礎生物学研究所 神経行動学研究部門 / 生命創成探究センターの木村有希子助教、東島眞一教授らは、dmrt3aという転写因子陽性のdI6神経細胞とdbx1bという転写因子陽性のV0d神経細胞が、交叉性抑制性細胞であり、これらが協調的に働くことで、左右の協調的な運動が作られていることを示しました。 この結果は脊椎動物の運動を作り出す脊髄神経回路を理解するうえで、大変重要な洞察を与えるものです。この研究成果は、Cell Reports誌に、2020年3月3日付けで掲載されました。

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