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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

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プレスリリース概要

2017.03.07

細胞内カルシウムイオンの局所的な濃度変化が脳の原型づくりに重要である

脳はすべての動物にとって必須の器官であり、ヒトではその形成異常は重篤な先天異常として知られています。脳の原型は受精卵から発生する過程の早い段階で、一層の細胞シートが折りたたまれてできるチューブ状の構造として明瞭になります。このチューブ構造が形成されるためには細胞の形態が大きく変化することが重要です。今回、基礎生物学研究所 形態形成研究部門の鈴木誠助教、原佑介研究員、上野直人教授らは、発生遺伝学研究部門の佐藤昌直助教、初期発生研究部門の小山宏史助教と藤森俊彦教授、京都大学の今村博臣准教授、大阪大学産業科学研究所の永井健治教授、カナダ・アルバータ大学のロバート・キャンベル教授との国際共同研究により、細胞内のカルシウムイオンの一過的・局所的な濃度変化が、細胞の形態変化を引き起こし、脳の原型づくりにおいて重要な役割を担っていることを明らかにしました。この成果は、2017年3月28日に英国の発生生物学専門誌Developmentに掲載されます。

 

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細胞内Ca2+濃度の変化パターンと折れ曲がり効果の関係