基礎生物学研究所
2013.12.25
植物のペルオキシソームは、「脂肪酸の分解」、「光呼吸」、「植物ホルモンの合成」といった植物の生育にとって非常に重要な代謝反応が行われる細胞内小器官の一つです。ペルオキシソーム内で行われる代謝は、過酸化水素が産生されるという特徴があり、ペルオキシソーム自体も徐々に酸化によるダメージを受けます。今回、基礎生物学研究所 高次細胞機構研究部門の柴田美智太郎 大学院生、及川和聡 研究員(現、新潟大学農学部)および西村幹夫 教授らの研究グループは、シロイヌナズナにおいて、ダメージを受けたペルオキシソームがオートファジーという仕組みによって選択的に分解を受けていることを示し、オートファジーがペルオキシソームの品質管理機構として機能していることを明らかにしました。この成果は、植物科学専門誌The Plant Cell 2013年12月24日号にて発表されました。また、同誌巻頭で本研究が注目記事として紹介されています。
西村幹夫 教授(左)と柴田美智太郎 大学院生(中央)および及川和聡 研究員(右)