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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

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プレスリリース概要

2014.10.16

新しいレーザー光源を用いた生体深部を高速かつ広い視野で観察できる顕微鏡を開発

 光シート顕微鏡は、生きた胚や生物個体を高速で3次元観察できる顕微鏡法として、この数年脚光を浴びています。この光シート顕微鏡と、生体深部の観察を得意とする2光子励起顕微鏡を組み合わせた顕微鏡(2光子・光シート顕微鏡)は両者の利点を併せ持ったものになりますが、これには視野が狭いという欠点があり、ショウジョウバエ胚のような小さな標本の観察にしか使えていませんでした。

 今回、愛媛大学大学院医学系研究科の大嶋佑介助教、基礎生物学研究所の丸山篤史研究員、野中茂紀准教授、成瀬清准教授らの研究グループは、光源としてこれまでとは特性の違う、工業用の高パルスエネルギー赤外線レーザーを用いることで、2光子・光シート顕微鏡の視野を大幅に広げることに成功し、これがメダカの稚魚全体のような、より大きな生きた標本のイメージングに使えることを実証しました。この成果はBiomedical Optics Express誌10月1日号に掲載されました。

 

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本研究で開発した広い視野で2光子励起蛍光が観察できる光シート顕微鏡