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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

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プレスリリース概要

2010.12.07

蝶類コムラサキ亜科はベーリング海峡を経由して、ユーラシアから新大陸へ繰り返し分布を拡大した

基礎生物学研究所の毛利秀雄名誉教授(元所長)らの研究グループは、日本の国蝶であるオオムラサキを含むコムラサキ亜科(タテハチョウ科)の代表的な種を網羅して、核ゲノムにある8つの遺伝子、ミトコンドリアゲノムにある7つの遺伝子の塩基配列決定を行い、その情報を基に、亜科内の属の類縁関係を明らかにするとともに、コムラサキ亜科はユーラシアから新大陸へ二度分布を拡大したこと、および、食草を転換した時期を明らかにしました。この研究はこれまで形態によって分類されてきたコムラサキ亜科の分類を再検討することが必要であることを示し、今後、より詳細な形態観察によって、系統を反映した分類体系の見直しが期待されます。この成果は、分子進化学専門誌Molecular Phylogenetics and Evolution(モレキュラー ファイロジェネティクス アンド エボリューション)電子版にて米国時間2010年11月9日に発表されました。