基礎生物学研究所
Organizers | Christoph Winkler (NUS) Karuna Sampath (TLL) Kiyoshi Naruse (NIBB) Naoto Ueno (NIBB) Minoru Tanaka (NIBB) Yasuhiro Kamei (NIBB) |
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Venue | Department of Biological Sciences and Centre for Bioimaging Sciences, NUS, Singapore (lectures held at TLL) |
Date | Jul. 22-31, 2012 |
Link | ウェブサイト (http://cbis.nus.edu.sg/medaka-zebrafish-workshop-2012/) |
7月22-31日の日程でシンガポールにおいてThe NUS/TLL/NIBB joint practical workshop on "Genetics, Genomics and Imaging in Medaka & Zebrafish"を開催した。このコースは基礎生物学研究所(NIBB)とシンガポールのテマセク生命科学研究所(TLL)との連携協定に基づき、昨年度基礎生物学研究所において開催したThe 6th NIBB International Practical Course and The 1st NIBB - TLL Joint International Practical Course "Developmental Genetics of Medaka IV"を継続する形で、シンガポールで行うワークショップとして開催された。今回のワークショップはTLLのSampath博士ともにシンガポール国立大学(NUS)のWinkler博士がオーガナイザーとして加わり、NUS/TLL/NIBBの3機関による合同ワークショップとしてシンガポール国立大学生物科学科の実習室を主会場として実施された。日本側のオーガナイザーとして上野、亀井、成瀬の3名が参加した。40名あまりの応募者から16名11カ国(イタリア、ドイツ、フランス、ノルウェー、オーストリア、オーストラリア、カナダ、米国、インド、中国、日本)の参加者が選ばれた。TALENによるゲノム編集、BAC相同組換えによるGFPコンストラクトの作成とマイクロインジェクション、赤外線レーザーによる遺伝子発現誘導(IR-LEGO)、マイクロアレーとRNA-SEQ法による遺伝子発現解析などの遺伝学的手法、凍結精子の作成と人工授精や細胞移植・体節移植など発生学的手法、コンフォーカル顕微鏡、デジタルスキャン光シート顕微鏡、蛍光相関分光法(fluorescence correlation spectroscopy)など最新のイメージングサイエンス技法などかなり盛りだくさんなコースとなった。これらの内容を限られた実習期間に効率良く実施するためにコーススケジュールの立案からロジスティックスまで多くの努力を払ってくださったWinklerおよびSampath両博士に感謝したい。実習の合間には東京大学大学院理学系研究科の武田洋幸教授と京都大学再生医学研究所の瀬原淳子教授の招待講演を始め16のセミナーを行うなど、充実した10日間となった。参加費を徴収するとともに旅費サポートをほとんど行わなかったにもかかわらず、参加者を絞らざるを得ないほど多くの応募があったこと、11もの国々から参加者があったことは喜ばしいことであった。東南アジアの首都とも言える国際的な多民族国家シンガポールという国の地の利とメダカとゼブラフィッシュという2つのモデルシステムをともに学ぶことができるという点、さらに遺伝学的手法、発生学的手法とイメージングサイエンスを組み合わせた充実した実習内容が参加者にとって魅力的であったことがこの理由であろうと感じている。一方で日本からの応募が一件しかなかったことは、日本側のオーガナイザーとしては少し寂しい思いがあることを記しておきたい。シンガポール側の講師であるBhattacharyaさん、Mathavanさん、Perez Campsさん、Tongさん、Singhさん、Tavakoliさん、Wangさん、Wohlandさん,Woeiさん、日本側の講師である島田敦子さん、兼子拓也さん、河西通さん、木村哲晃さんには充実した実習を丁寧に指導していただき非常に感謝している。最後に実習用材料の準備、朝昼晩の食事の用意、セミナーの準備など様々の部分で献身的にこのワークショップをサポートしてくれたWinkler研のBuettnerさん、Kohさん 、Leeさん、Subhaさん、 Sundaramurthiさん、 Teo Qi-Wenさん、 Vyasさんにオーガナイザーを代表して感謝いたします。サポートスタッフがいつも笑顔で対応してくれたことがたいへん印象的でした。
(オーガナイザーを代表して 成瀬 清)