基礎生物学研究所ではバイオインフォマティクスを専門としない生命科学研究者を対象に、インフォマティクスの基礎的技術と考え方を身に付けることを目指したゲノムインフォマティクストレーニングコース(GITC)を定期的に開催しています。今回、中級者向けに、配列解析ツール「BLAST」を使いこなすための2日間のコースを開催します。
BLAST (Basic Local Alignment Search Tool)は、DNAの塩基配列もしくはタンパク質のアミノ酸配列のアライメントやデータベース検索を高速に行う汎用的配列解析ソフトウェアで、バイオインフォマティクスの世界で最も広く使われているプログラムの1つです。これまで、実験生物学者がBLAST解析を行うには、直感的に使いやすいWEBブラウザを介したGUIで行うことが一般的でした。しかし、シーケンシング技術の爆発的な進歩により数千~数万個の遺伝子を対象とするような大規模配列解析が日常的に行われるようになった現在、ローカル環境で自らデータベースを構築し、システマティックに配列解析を行うスキルが望まれています。本コースでは、そのような大規模な配列解析においてBLASTを使いこなすノウハウの習得を目指します。また、普段はあまり気に留めないであろうBLASTの内部(アルゴリズムなど)も解説します。さらに、BLASTを使ったゲノム解析の応用例として、遺伝子アノテーションやオーソログ解析を、スクリプトを書きながら実習します。レクチャーとコンピュータを用いた演習を組み合わせて行います。
受講者 21名(応募28名)