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専攻長からのメッセージ

messege-pic1.gif 自然科学の研究者になるためには自分を鍛え育てなくてはなりませんが、何が大事なポイントになると思いますか。テーマとする研究の背景や歴史を調べること、基本的な実験や研究手法の原理を理解して技術を身につけること、学術雑誌や学会で関連した研究の進捗状況を調べること、等々やらなければならないことがあります。最近は教科書や実験手法の解説書もたくさん刊行されているので、自分に合ったものを選んで勉強することができます。しかし、もっと大事なポイントがあります。それは、研究を進めていく上での「センス」、または「勘」なのです。今のテーマをどのように展開すればよいか、どこで収束させるとよいのか、予期せぬ結果が得られた場合にどこまで追求するべきか、興味ある別の研究テーマが頭に浮かんだ時に、今踏み込むべきか、待つべきか、などの研究上の分岐点に立ち至った時に適切に行動するためには、研究に対する優れたセンスや勘が必要です。優れた研究者は皆このようなセンスや勘を持っています。それは、教科書を読んでも身に付きません。優れた研究者の身近にいて折に触れて学ぶことが必要です。ノーベル賞受賞者の弟子から受賞者が輩出することが多いのは、このような理由があると思います。研究費の多寡や研究機器の充実は大きな問題ではありません。基礎生物学研究所には、優れた研究者が溢れています。教員の数に比べて学生の数が少ないので、優れたセンスや勘を学び取る機会も多いことでしょう。

 また、研究の志を同じくする友人や仲間との歓談も極めて重要です。自分の研究を理解してもらうように話すことは、考えを整理することになります。また、友人の質問から新たなヒントが得られ、研究が新しい展開を見ることもあります。総合研究大学院大学ではこのような生涯の友人を得る機会が得られることでしょう。

 本年度も基礎生物学研究所では数回の大学院説明会を準備しています。数日間岡崎市に来て研究所で先端研究を経験する体験入学も行います。君の将来の夢に向かって、この機会を利用して下さい。
総合研究大学院大学 生命科学研究科 基礎生物学専攻
専攻長 岡田清孝

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