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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

国際連携

EMBL - 連携活動

"EMBO Conference on the Mighty Daphnia" 参加報告(角谷絵里)

Venue バーミンガム大学、エクセター大学、ロンドン自然史博物館
Date Jan. 18-27, 2014

 今回のEMBL連携渡航プロジェクトにより、英国で行われたEMBOの学会やセミナーに参加し、また大学の研究室を訪問した。

 参加したDaphnia Genome Consortium (DGC)という学会は、ミジンコ研究者のみによる学会で、数百人の研究者が様々な国から集まった。DGC2014 (EMBO Conference on the Mighty Daphnia: Past,Present and Future)では、簡単な口頭発表の後、”Ecdysteroids are involved in regulatory mechanism of a reproductive cycle in D. magna”という演題でポスター発表を行った。国内の学会では多くのミジンコ研究者と議論することがないため、今回のDGCではより多くの方に聞いていただくことができた。また、他の研究者の方々に興味を持っていただき、貴重な議論ができた。さらに、50題を超えるポスター発表と28題の口頭発表があり、多くの情報を得る事ができた。

 学会後には、ミジンコ研究の第一人者であり、今回のDGCが開かれたBirmingham大学教授のJohn Colbourne博士の研究室を訪問した。世界中の研究者をネットワークで結ぶことで海外の研究者も共同研究者として同じ情報を共有できるようにする取り組みや、個人の実験台にコンピューターを備え付け情報を確実なものにする等、最新の機器やIT技術を駆使して新たな研究室の形を作る計画を聞き、海外の研究室ならではの最先端の研究の様子を知ることができた。数多くのミジンコを飼育している部屋や実験室なども見ることができた。

 さらに、Exeter大学に行き、Charles Tyler教授の研究室を訪問した。Tyler教授は30人近くの学生・ポスドクを抱えており、今回その中の4人の学生・ポスドクと井口研究室の学生・ポスドクとそれぞれが発表をするセミナーを開催した。彼らはゼブラフィッシュの研究をしており、異分野の研究者に向けて発表する良い機会となった。ミジンコ研究について興味を持ってもらえたことは良い収穫となった。Tyler教授の学生・ポスドクは英国の他にドイツや韓国、日本からも来ており、とても国際色豊かで羨ましく思った。

wEMBL連携渡航プロジェクトにより可能となった今回の渡航では、得られた情報や新たに学んだこと、刺激を受けたことなど、とても多くの財産を得られた。今後の研究活動の糧になり、また、将来の展望にも繋がる有意義な渡航であった。EMBL連携渡航プロジェクトに改めて感謝したい。

 

基礎生物学研究所 分子環境生物学研究部門 角谷 絵里(総合研究大学院大学 大学院生)

 

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DGCでのポスター紹介               DGCでのポスター発表

 

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DGCでのポスター発表               Colbourne教授の研究室訪問

 

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Exeter大学でのセミナー              Exeter大学でのセミナー

 

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Tyler教授の研究室訪問               Tyler教授の研究室の学生やポスドクの皆様と

 

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自然史博物館