ドイツ・ハイデルベルグ大学のCenter for Organismal Studies (COS Heidelberg)との連携は、自然科学研究機構戦略的国際研究交流加速事業の支援を受け、国際共同研究の実施、双方のPIによる共同研究の芽出しやスタート支援等を進めてきた。2019年度の連携開始当初から、コロナ感染拡大の為、主としてオンラインでの交流を継続していたが、世界的にWithコロナ情勢へと推移しつつあった2022年10月、ハイデルベルグにてNIBB-COS Joint Workshopを開催し、対面での交流を実施した。
NIBBからは所長を含む7名の教授、2名の若手研究者、1名の大学院生が参加した。初日にはハイデルベルグ旧市街キャンパスの見学し、夕食時に研究体制などについて議論した。2日目のWorkshopでは、NIBBから6名の教授、COSから5名のP Iが研究紹介を行った。動物の再生・発生生物学、植物の環境・栄養応答及び細胞生物学、クロマチン制御等幅広い分野に渡る互いの研究を理解し、議論を行った。3日目には、前日の研究紹介に基づいてPI同士の1対1のマッチングが行われ、2名の相手方P Iと個別により深く議論する時間が設けられた。また、COSのメダカ飼育施設や実習室、植物園などを見学した。3日目午後と4日目には、動植物における分子、細胞、組織、器官の構造から浮かび上がる共通点や相違点に着目し新機能を生み出すための生物学的モデルの構築について議論することをテーマとしたCOS Symposium 2022 “Building Functionality- The Relevance of Form Across Biological Scales”に参加した。基生研が第4期中期計画に掲げる「超階層生物学」と極めて親和性の高いテーマについて、欧米各地から多くの優れた若手研究者を含む講演者により、研究発表がなされた。藤森教授は、同シンポジウムの招待演者として、基生研の「超階層生物学センター」の目標と活動内容の紹介及び自身の研究について講演を行なった。若手研究者と大学院生は、同シンポジウムにてポスター発表を行い、COSのメンバーを含むシンポジウム参加者と議論を行った。
4日間の日程を通して、昼食・夕食をCOSのメンバーと共にし、研究はもちろん周辺情報についても交換・交流を行い、有意義で濃密な時間を持つことができた。本訪問を契機として、若手研究者間の交流、若手研究者の派遣計画、共同研究等の新たな芽吹きがあり、意義深い訪問となった。
森田(寺尾)美代(植物環境応答研究部門)
COS-NIBB workshop 2022
COS-NIBB workshop 2022
COS施設見学
COS施設見学
COS Symposium 2022
Program
2022.10.12
COS-NIBB workshop 2022
09:00 – 09:15 Presentation NIBB – COS workshop (Prof. Jan Lohmann)
09:15 – 09:45 Prof. Kiyokazu Agata
09:45 – 10:15 Prof. Thomas Holstein
10:15 – 10:45 Prof. Shosei Yoshida
10:45 – 11:00 Coffee break
11:00 – 11:30 Prof. Ingrid Lohmann
11:30 – 12:00 Prof. Miyo Terao Morita
12:00 – 14:00 NIBB-COS Lunch at the Campus
14:00 – 14:30 Dr. Kasper van Gelderen
14:30 – 15:00 Prof. Jun Minagawa
15:00 – 15.30 Prof. Jan Lohmann
15:30 – 15:45 Coffee break
15:45 – 16:15 Prof. Takashi Ueda
16:15 – 16:45 Prof. Karin Schumacher
16:45 – 17:15 Prof. Rüdiger Hell
17:15 – 17:45 Prof. Jun-ichi Nakayama
19:00 – open end NIBB-COS social
2022.10.13
9.00 – 11.00 NIBB-COS 1-to-1s
2022.10.13-14
COS Symposium 2022 "Building Functionality - The Relevance of Form Across Biological Scales"