ヒメツリガネゴケは、ヨーロッパ、北米に広く分布するコケで、コケ植物を代表するモデル生物として世界中の研究室で実験に用いられています。非常に高い再生能力を持っており、葉を千切って水に浸けておくだけで、葉細胞が幹細胞へと転換して、再生を開始します。基礎生物学研究所では、生物進化研究部門にて、ヒメツリガネゴケを用いた研究が行われています。
今回、国際植物の日のイベントとして、基礎生物学研究所の実験室から、ヒメツリガネゴケの葉の再生の様子をインターネット生中継します。実験が上手くいけば、月曜日に切断したコケの葉から、原糸体と呼ばれる構造物が伸びて再生してゆく様子がご覧いただけます。(原糸体が伸びるまでには2〜3日かかります。気長にじっくりとご覧いただけたら幸いです。)5月14日午後5時より中継を開始します。
ヒメツリガネゴケの詳しい解説は
国際植物の日については、
また、5月16日夕方には、基礎生物学研究所 生物進化研究部門の石川雅樹助教が、さかえサイエンストーク~国際植物の日月間~「切ったら増える植物の再生能力の謎に迫る」に登場します。会場は三井住友銀行SMBCパーク栄(愛知県名古屋市中区錦三丁目)です。事前予約は不要で、先着30名程度です。参加ご希望の方は当日、直接会場にお越し下さい。サイエンストークの様子はインターネット中継でもご覧いただけます。詳しくは
こちら(http://aichi-science.jp/events/single/405)をご覧下さい。
土植えのヒメツリガネゴケ(左)と寒天培地上で育てたヒメツリガネゴケ(右)
ヒメツリガネゴケの葉の再生を時間を短縮して観察した映像
ヒメツリガネゴケの研究紹介映像
『サイエンスフロンティア21 驚異の再生力の謎に挑む ERATO 長谷部分化全能性進化プロジェクト』