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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

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共同利用研究

トレーニングコース - 開催リスト

2013秋「次世代DNAシークエンサーデータ解析入門」

Organizers 重信 秀治、内山 郁夫、三輪 朋樹、山口 勝司、前田 太郎
(基礎生物学研究所・生物機能解析センター)
Venue 基礎生物学研究所
Date Sep. 19-20, 2013
Link ウェブサイト (http://www.nibb.ac.jp/training/2013-2nd/index.html)
 2013 年9 月19 日から2 日間、ゲノムインフォマティクス・トレーニングコース2013 秋「次世代DNA シークエンサーデータ解析入門」を開講しました。本コースは今回で4 回目になりますが、今回ははじめての試みとして、過去の受講生によるランチョンセミナーを設けました。トレーニングコースが自分の研究にどのように活かされたかの研究例を発表してもらい受講生をエンカレッジするのが目的です。前回のコース修了生である若林憲一先生(東工大准教授)に、次世代シークエンシングによってクラミドモナスの変異解析に成功した成果を、苦労話を交えながらご講演いただきました。受講生は多いに刺激を受けた様子でした。若林先生もまじえた懇親会では、受講生どおし活発な情報交換ができました。
 次世代シーケンシングデータを処理するソフトウェアは多数開発されていますが、そのほとんどはUNIXのコマンドラインで操作するプログラムであること、そして選択肢が多すぎてどれを選べば良いか困ってしまうことが、初心者が次世代シーケンシングデータ解析に取り組む際のハードルになっています。その現状を踏まえ、本コースでは、UNIX 系OS の操作法の基礎からトレーニングをはじめ、次世代シーケンシングデータ解析に使われるソフトウェアの中でも汎用性が高く、評価の高い定番ソフトウェアのみを厳選してとりあげました。そして全受講生に用意したラップトップコンピュータでハンズオン演習を行ない、実際にプログラムを実行しながら次世代シーケンシングデータの処理法の基礎を学習しました。トレーニングコース後も受講生が復習できるように、演習に使ったデータセットをUSB ディスクにコピーして配布し、コースのホームページは基生研外部からもアクセス可能なように配慮しました。
(重信 秀治)


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Program

9月19日(木)
09:30 -   受付(基礎生物学研究所 明大寺地区)
10:00 - 11:00  NGSデータ解析概論
11:00 - 12:00  UNIX入門 (前編)
12:10 - 13:10  ランチョンセミナー* [若林憲一先生(東工大)]
13:20 - 14:20  UNIX入門(後編)
14:30 - 16:00  NGS基本データフォーマット
16:15 - 18:00  NGS基本ツール1:mapping
18:30 -   懇親会

9月20日(金)
09:00 - 12:00  NGS基本ツール2:IGV, 3:samtools
(昼食)
13:00 - 14:00  テキストデータ処理法
14:15 - 17:00  実践演習

*ランチョンセミナー:
「四十の手習い: 緑藻クラミドモナス新奇変異株のゲノムリシーケンスによる変異同定」
若林 憲一(東工大)
 

実習内容:

①次世代シークエンサーのデータ解析概論
②UNIX入門・プログラミング入門
③次世代シークエンサーの基本データフォーマット
④次世代シークエンサーの基本ツール
⑤実践演習

 

①次世代シークエンサーのデータ解析概論:次世代DNAシークエンサーを用いた研究を概観し、そのデータ解析手法の現状と問題点を概説する。そして、日々進歩している次世代シークエンサーのデータ解析のためには、われわれ生物学者は何を学ばなければいけないか、を提案する。

②UNIX入門・プログラミング入門:次世代DNAシークエンサーのデータ解析にはUNIXのツールの利用が必須である。UNIXの基礎を学ぶ。また、Rubyという言語を用いて最小限のプログラミング手法も学ぶ。

③次世代シークエンサーの基本データフォーマット:fastq, GFF, BAM, bedなど次世代シークエンサーデータで頻用されるフォーマットを理解する。

④次世代シークエンサーの基本ツール:基本フォーマットを処理するための基本ツール(samtools, bedtoolsなど)を使いこなせるようにする。さらに、マッピングデータをIGVなどのツールを使って可視化する。

⑤実践演習:実データを使って実戦的な演習を行う。