基礎生物学研究所
| Venue | 基礎生物学研究所 (オンサイトのみ)地階バイオサイエンストレーニングコース実験室(B07-B09) | |
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| Date | Mar. 11-13, 2026 | |
| Link | ウェブサイト (https://sites.google.com/nibb.ac.jp/iberian-ribbed-newt-training/home) | |
両生類であるイモリは極めて強い再生能力をもち、四肢や尾をはじめ、網膜や水晶体、さらには脳や心臓に至るまで、さまざまな身体部位を再生できます。加えて、ヒトの8倍以上という大きなゲノムサイズをもち、がんになりにくい性質や、フェロモンを介した求愛行動を示すなど、ユニークな生物学的特徴を併せ持っています。
我々は、繁殖が容易なイベリアトゲイモリを導入することでイモリのモデル生物化を目指し、近交系統の樹立、効率的なゲノム編集法の確立、遺伝情報の整備を進めてきました。これにより、イベリアトゲイモリの研究利用は着実に広がりつつあります。一方、本種を含むイモリ類では、in situ hybridization 法に代表される遺伝子産物の可視化技術が未確立でした。しかし、近年発展が著しい Hybridization Chain Reaction(HCR)法を導入することで、mRNA を高感度に検出することが可能になりました。
そこで本コースでは、イベリアトゲイモリを対象とした HCR 法の実習に加え、HCR 法の開発者である恒岡博士を含む複数の研究者とのワークショップ形式の議論を通じて、mRNA の検出から撮影まで、HCR 法のさらなる改善を図ります。