〈本研究所の著者陣コメント〉
近年のバイオ系研究では、顕微鏡画像は「典型例」だけではなく、「定量解析」が求められるように大きく変わってきました。そのため、画像解析が前提となる顕微鏡画像取得が必要となり、両者を十分に理解していないと思わぬ落とし穴にはまってしまいます。本書では両者をつなぐことを意識して、顕微鏡および画像解析の講師陣で執筆しました。さらに、研究の効率化や我々が気付かない「何か」に気付かせてくれるAIに関しても、その活用の考え方について記しています。技術系専門書では、しばしば専門的になり過ぎる傾向がありますが、本書はウエット系の研究者をターゲットにしており、初学者にも分かり易い解説を心がけました。これだけ読めばイメージングからAIまで全てが分かるという代物ではありませんが、今後の研究の展開がずいぶん違ってくると思いますので、是非とも本書をご活用下さい。
(亀井保博・甲本真也・野中茂紀・加藤輝・小山宏史・渡辺英治)