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2013.04.09

統合神経生物学研究部門の檜山武史助教が文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

統合神経生物学研究部門の檜山武史助教が文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました。受賞式は4月16日に文部科学省にて行われます。

 

受賞理由:

体液Naレベルセンシング機構に関する研究

 ナトリウム(Na)は体液の主要成分であり、その濃度は生命維持のために厳密に保たれている。しかし、このNa恒常性に関わる脳内機構は不明だった。

 檜山武史助教は、脳のNaレベルセンサーの分子実体がNaxチャンネルであり、Na恒常性の制御中枢が脳弓下器官であることを解明した。さらに、脳弓下器官において体液Naレベルの情報が神経活動に変換される機構の全体像を明らかにした。また、原因不明とされていた本態性高Na血症が、Naxに対する自己抗体の産生による自己免疫疾患であったことを解明した。

 本研究成果は、体液恒常性という基本的生命現象の理解に貢献すると共に、無理なく塩分摂取量を調節する方法の実現などを通じて予防医療に貢献するものと期待される。また、本態性高Na血症の新たな治療法の開発につながるものと期待される。

 

受賞コメント:

「この度は、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞し、大変光栄に感じるとともに、身の引き締まる思いです。本研究を遂行するにあたり、多くの共同研究の先生方にご指導を賜りました。特に、野田昌晴教授、渡辺英治准教授を始め、現研究室に在籍されている方々、過去に在籍された方々の多大なるお力添えが無くては成し遂げることができませんでした。心より感謝申し上げます。また、常日頃、様々な形で力を貸してくださっている基生研の皆様に、感謝しております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。」

 

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檜山武史助教