Dec 2008

イルミネーション特集

23日放送の東海テレビスーパーニュースの「イルミネーション特集」にて基礎生物学研究所と生理学研究所が取りあげられました。イルミネーション特集に研究所が?とびっくりされる方も多いのではないでしょうか。「ノーベル賞イルミ紹介」と題された取材は12月初旬に所内で行われ、GFPで光る生物の撮影と研究者インタビューが収録されました。暗い暗室に置かれた顕微鏡の下で研究者がひっそりと見ている美しい光を、TVという媒体で多くの方にお伝えする機会を得られたことに感謝いたします。

081209 12月初旬に所内で行われた撮影の様子

高校生向け進路情報誌の取材

高校生向け進路情報誌の取材班が取材に訪れました。研究者の仕事について、発生遺伝学研究部門の林良樹助教がインタビューに答えました。100人の仕事を紹介する「お仕事図鑑」ということで、記載には「初任給」「勤務時間」「福利厚生」などの項目もあります。「やりがい」に関して言えばどんな仕事にも負けない魅力を持つ研究というお仕事ですが、さて、その初任給は高校生に魅力的に映るか否か、とても楽しみです。

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セロトニンの視覚に果たす役割を解明 ~鮮明な視覚像を得るための脳の仕組み~

脳生物学研究部門の山森哲雄教授らの研究グループはセロトニン受容体の1Bおよび2A遺伝子が、大脳皮質の一次視覚野の神経細胞で特に強く発現していることを発見し、大阪大学の佐藤宏道教授のグループと共同で、セロトニンが脳内における視覚の情報処理において、雑音(ノイズ)を減少させる役割と、視覚刺激のコントラストを適当な強さに調節する役割を持つことを明らかにしました。この成果は神経科学専門誌"Cerebral Cortex"に掲載されました。研究の詳細は、基礎生物学研究所プレスリリースをご覧下さい。

植物種子の発芽エネルギー生成に必須な新規輸送体を発見

高次細胞機構研究部門の新井祐子研究員、林誠准教授、西村幹夫教授は、種子の発芽時のエネルギー生成に必須となるタンパク質PNCを発見しました。このタンパク質は、貯蔵脂肪の燃焼に必要なATPを脂肪代謝の場、ペルオキシソームに運ぶ「輸送体」と呼ばれる種類のタンパク質です。PNC遺伝子の発現を抑制したシロイヌナズナ種子では、脂肪代謝が上手く進まず、健全に発芽することが出来なくなることが明らかになりました。この成果は学術雑誌"The Plant Cell"2008年12月号に掲載されました。研究の詳細は、基礎生物学研究所プレスリリースをご覧下さい。