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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

基礎生物学研究所

共同利用研究

トレーニングコース - 開催リスト

2012春「トランスクリプトームデータ解析入門」

Organizers 重信 秀治、佐藤 昌直、山口 勝司
(基礎生物学研究所・生物機能解析センター、発生遺伝学研究部門)
Venue 基礎生物学研究所
Date Mar. 22-23, 2012

 「トランスクリプトームデータ解析入門」は今年度はじめて開催した新講座である。次世代シークエンサーを用いたRNA-seq や遺伝子発現マイクロアレイが研究者に浸透してきた現在の研究現場の状況を反映してか、定員を大幅に超える申込があり、書類選考の結果19 名が参加した。講師は、オーガナイザーのほか、内山助教、佐藤昌直助教(発生遺伝研究部門)、山口技術職員が担当、1) トランスクリプトームデータ解析概論、2) 統計学入門、3)R 入門、4)RNA-seq の解析パイプライン、4) マッピングデータの基本フォーマットと基本ツール、5) 発現データ解析のトピックをレクチャーし、最後に実戦演習の時間を設けた。

 1 日目の夕方は懇親会を開催し参加者どうしの情報交換の場とした。コース終了後には、フォローアップ用ウェブサイトを開設し、講義資料のPDF、有用ウェブサイトリンク集を掲載し自習の便を図った。本コースは、実験生物学者を対象にしている点と特定のコンピュータプログラムの使い方のハウツーではなく基礎力習得に重きを置く点で他に例がなく、受講生には好評を得ている。

(重信 秀治)


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Program

3月22日(木)
        9:30 - 受付開始
      10:00 - 11:00 トランスクリプトームデータ解析概論
      11:00 - 12:00 統計学入門
      (Lunch:食堂)
      13:00 - 14:00 統計学入門
      14:30 - 15:30 R入門
      15:30 - 17:00 RNA-seqの解析パイプライン
      17:00 - 18:00 マッピングデータの基本フォーマットと基本ツール
      18:30 - 懇親会

3月23日(金)
        9:00 - 11:00 発現データ解析 I: Normalization, differential expression analysis
      11:15 - 12:15 発現データ解析 II: 多変量解析
      (Lunch:食堂)
      13:15 - 14:15 発現データ解析 II: 多変量解析
      14:30 - 16:00 実践演習
 

実習内容:

①次世代シークエンサーのデータ解析概論
②UNIX入門・プログラミング入門
③次世代シークエンサーの基本データフォーマット
④次世代シークエンサーの基本ツール
⑤実践演習

 

①次世代シークエンサーのデータ解析概論:次世代DNAシークエンサーを用いた研究を概観し、そのデータ解析手法の現状と問題点を概説する。そして、日々進歩している次世代シークエンサーのデータ解析のためには、われわれ生物学者は何を学ばなければいけないか、を提案する。

②UNIX入門・プログラミング入門:次世代DNAシークエンサーのデータ解析にはUNIXのツールの利用が必須である。UNIXの基礎を学ぶ。また、Rubyという言語を用いて最小限のプログラミング手法も学ぶ。

③次世代シークエンサーの基本データフォーマット:fastq, GFF, BAM, bedなど次世代シークエンサーデータで頻用されるフォーマットを理解する。

④次世代シークエンサーの基本ツール:基本フォーマットを処理するための基本ツール(samtools, bedtoolsなど)を使いこなせるようにする。さらに、マッピングデータをIGVなどのツールを使って可視化する。

⑤実践演習:実データを使って実戦的な演習を行う。


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