モデル生物の光合成

単細胞緑藻クラミドモナスは,形質転換可能であり,扱いが簡単であることなどから,理想的な光合成研究の材料とされています.そのクラミドモナスを用いて,光化学系や集光装置(集光アンテナ)の研究を行っています。
  最近、力を入れているのは、2つの光化学系の間で集光アンテナがやりとりされる現象(ステート遷移)の研究です。40年前に提唱されたこの大胆な仮説を,実際に複合体を単離することによって,詳しく調べています。

植物プランクトンと環境

近年、地球温暖化に伴う諸問題が指摘されています。しかし、地球上の二酸化炭素吸収の半分を担う植物プランクトンへの影響については、まだよくわかっていません。海水温の上昇、海洋の構造の変化,栄養塩分布の変化、さらには海洋の酸性化が指摘されています.これらの変化に植物プランクトンはどの程度適応できるのか? 温暖化環境で有利なのはどんな植物プランクトンなのか? 南極氷結湖の緑藻や、亜熱帯海域のプラシノ藻、亜寒帯海域の珪藻などを研究対象としています。