2009.03.30 部門公開セミナー
An eye on plant Retinoblastoma: Dosage-sensitive function of RBR and a convergent epigenetic network are critical for Arabidopsis life cycle
柊 卓志 (ひいらぎ たかし) (マックスプランク研究所)
2009年03月30日(月) 17:00 より 18:30 まで
明大寺地区1階会議室(111)
イメージングサイエンス研究領域 時空間制御研究室 野中 茂紀 内線7590 snonaka@nibb.ac.jp
我々の体の向き(頭、脚、左右など)が、丸い卵からどのように決まるか、という一見単純な疑問は、実は未だによく分かっていない。近年、哺乳類初期発生を、「モデル動物」の原理を基に統一的に理解しようとする流れが強まっていたが、我々は、マウス胚ライブイメージングを基に、哺乳類特有のパターン形成モデルを提唱した。胞胚腔が形成されるまでパターンは決定されず、圧力などの機械的な情報がパターン形成に重要な役割を果たす。哺乳類初期発生には、確率論的プロセスが様々な局面で含まれ、それが高い調節能を胚に与えているようである。これら概念モデルを基に、哺乳類初期発生の分子メカニズムをシステムレベルで理解するため、最近、我々の研究室では、二つの包括的スクリーニングを行っている。それらに基づく最新の知見を紹介する。