2009.01.19 部門公開セミナー
Identification of Genetic Cascade for Genital Primordium formation
宮川 信一 (熊本大学 発生医学研究センター COEリサーチアシスタント)
2009年01月19日(月) 16:00 より 17:30 まで
山手地区3号館9階セミナー室A
環境生物学領域 分子環境生物学研究部門 井口泰泉 内線5235
外生殖器は四肢同様に体幹の付属肢として発生し、その際ヘッジホッグ、FGF、Wntなどの分泌性シグナル因子を介した組織間相互作用が必要である。また、肢芽形成過程おける外胚葉性頂堤(AER)と同様のシグナリングセンターとして、遠位尿道板(distal urethral epithelium, DUE)を有していることからも、付属肢形成・伸長過程における分泌性シグナル因子間のクロストークを解析するモデル器官といえる。
本研究はそのような遺伝子群のカスケードを明らかにするためにコンディショナルノックアウトマウスを用いた解析を行った。その結果外生殖器の発生において、Shhシグナルの下流に位置するWnt/beta-cateninシグナルは生殖結節(外生殖器原基)の伸長に重要であり、さらにDUEのFgf8遺伝子の発現を介して間葉の細胞増殖を誘導することが示唆された。