2006.02.08 部門公開セミナー
脊椎動物の発生初期に左右非対称性を引き起こす遺伝子プロセスの数理モデル
中口悦史 (大阪大学 大学院情報科学研究科 情報数理学専攻)
2006年02月08日(水) 16:00 より 17:30 まで
山手地区3号館2階小会議室
理論生物学研究部門 望月敦史 内線5861 mochi@nibb.ac.jp
発生初期段階のマウス胚では,左右非対称な形態形成が始まる直前,三つの遺伝子が左右非対称かつ過渡的な発現パターンが見られることが知られている。大阪大学の濱田らのグループは,これらの遺伝子が作る左右対称な反応拡散場が,何らかの左右非対称な擾乱を受けて,左右非対称な発現パターンを生み出すと提言した。私たちは,このプロセスを数理モデル化し,正常胚及びいくつかの遺伝子変異胚における発現パターンをシミュレーションによって再現した。