2004.11.05 部門公開セミナー
ショウジョウバエ雌性生殖幹細胞の維持と分化
甲斐歳恵 (Carnegie Institution of Washington)
2004年11月05日(金) 14:00
情報研修室(431)
発生遺伝研究部門 小林 悟 内線5875 skob@nibb.ac.jp
多くの組織幹細胞はニッチと呼ばれる特別な微小環境に存在していることが、ここ数十年にわたって報告されてきた。しかし、その実体が明らかになってきたのは、ごく最近のことである。ショウジョウバエの雌性生殖幹細胞は、生体内での同定が容易であるという利点によって、そのニッチの実体、ニッチからのシグナル、また細胞間相互作用の分子機構について解明が進んできた。本セミナーでは、我々がこれまで明らかにしてきた幹細胞とニッチの特性、およびそれらの成立過程についての最新の知見を概説する。また、分化を開始した生殖細胞の幹細胞への逆戻り-すなわちその可塑性や、幹細胞の遺伝子プロファイリングへの取り組みについても紹介する。