昆虫は地球上で最も種類が多く多様性が高い。近年のゲノム編集技術の発達などにより、従来のショウジョウバエ等に加え、新たな研究材料として用いられる昆虫の種類は増えている。しかしながら、その系統保存方法についてはほとんどの種で未だ開発されていない。
カイコは絹を産生する昆虫としてアジア地域を中心として古くから飼育され利用されてきた。
日本国内で多様な遺伝資源系統を保有している。これらの系統は通常は卵で保存されているが、保存できる期間は1年程度と短い。それを克服する方法として、近年では精巣と卵巣を用いた凍結保存技術の開発が行われ、実用化されてきた。また除殻卵の超低温保存方法も開発されている。
本技術講習会では、カイコで開発された卵巣凍結保存技術とその技術の他の昆虫種での応用方法について、実験材料として昆虫を用いている国内研究コミュニティーに紹介することで、より多くの昆虫類の長期保存技術の開発を促進する事を目的として実施する。
2020 年 1 月 28 日(火)~ 29 日(水)
基礎生物学研究所 明大寺地区地下1階
(バイオサイエンストレーニングコース実験室、ミーティングルーム)
〒 444-8787 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38
・カイコ幼虫の卵巣摘出
・カイコ卵巣の凍結、融解
・カイコ卵巣の移植
伴野 豊(九州大学 大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター 家蚕遺伝子開発分野)
長崎 紀代美(九州大学 大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター 家蚕遺伝子開発分野)
江田 将子(九州大学 大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター 家蚕遺伝子開発分野)
新美 輝幸(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 進化発生研究部門)
成瀬 清(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター)
国内の大学・研究機関・民間企業に所属する研究者・技術者・学生
申込締切:2019年12月9日(月) *申込みは締め切りました
募集定員:6名
申込方法:下記申込書をダウンロードし、ご記入のうえ事務局(workshop(at)nibb.ac.jp)宛にお送りください。
※(at)を@に替えてください
なお、件名を「昆虫(カイコ)保存技術講習会2019申込」としてください。
応募者多数の場合、選考となります。受講の可否は12月中旬頃までにメールにてお知らせします。
無料(旅費・宿泊費の補助はありません)
講習会終了後に交流会を行います。
交流会参加費は5,000円程度の予定で、当日徴収させていただきます。
交流会への参加についてはお申し込みの際にご回答ください。
●1月28日(火):1日目
12:30 受付
13:00 挨拶および参加者自己紹介、IBBPセンターの紹介
13:15 実習概要説明
13:30 カイコ卵巣の摘出方法についての説明
休憩
14:00 実習1:カイコ幼虫の卵巣摘出
休憩
16:30 実習2:カイコ卵巣の凍結
17:00 テントウムシの卵巣凍結保存方法についての説明
17:30 終了
18:30 交流会
●1月29日(水):2日目
09:30 凍結卵巣の融解と染色についての説明
10:00 実習3:凍結卵巣の融解、染色
休憩
11:00 カイコ卵巣の移植方法についての説明
12:00 昼食・休憩
13:30 実習4:カイコ卵巣の移植
16:00 終了
IBBP昆虫(カイコ)の保存技術講習会2019 集合写真
・宿泊について
自然科学研究機構三島ロッジに宿泊を希望される方はご連絡ください。(1泊2600円~)
ホテル宿泊をご希望の方は、各自でご予約下さい。
・お弁当について
2日目(1/29)の昼食にお弁当をご希望される方はご連絡ください。(650円程度)
名古屋鉄道 東岡崎駅 南口より徒歩7分
伴野 豊(九州大学 大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター 家蚕遺伝子開発分野)
新美 輝幸(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 進化発生研究部門)
成瀬 清(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター)
大学連携バイオバックアッププロジェクト
(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター)
九州大学 大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター・NBRPカイコ(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構プロジェクト)
IBBP技術講習会事務局
e-mail : workshop(at)nibb.ac.jp ※(at)を@に替えてください
TEL : 0564-59-5930, 5931