ゲノム編集技術や次世代シーケンサーの登場により、植物科学分野においても非モデル生物を材料とした研究が飛躍的に進展し、研究開発に利用される種の数は爆発的に増加している。そのため、研究材料となっている植物遺伝資源を維持・保管するための超低温保存技術の開発とその手法の普及は、かつてないほど求められている。今回の講習会開催を通じて植物遺伝資源の実践的な超低温保存技術の普及を促進したい。
種子では保存できない栄養繁殖性植物遺伝資源を長期保存(バックアップ)するには、植物組織(頂芽や腋芽)をガラス化させる必要があり、液体窒素温度(-196℃)まで温度を下降させる過程での細胞内氷晶形成を防ぎ細胞への致死的障害を避ける事が、植物の生存と再生育にとって非常に重要である。ある種特有の超低温保存方法を学ぶだけでなく、基礎的な知識を深めることで、参加者が研究材料として用いている様々な植物種での保存技術の確立を行えるようにすることを目的に植物の超低温保存方法に関する技術講習を開催する。
*本技術講習会は Cryopreservation Conference 2018 に合わせて開催いたします。
2018年10月24日(水)9時~13時
基礎生物学研究所 明大寺地区
〒 444-8585 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38
○植物遺伝資源の超低温保存法
・ビーズガラス化法
・V cryo-plate 法
・D cryo-plate 法
田中 大介(農業・食品産業技術総合研究機構 遺伝資源センター)
大学・研究機関に所属する研究者・技術者・学生
申込締切:2018年10月10日(水)まで
募集定員:6 名程度
申込方法:下記、参加申込書をダウンロードし、ご記入のうえ事務局(workshop(at)nibb.ac.jp)宛にお送りください。
※(at)を@に替えてください
なお、件名を「植物遺伝資源保存技術講習会2018申込」としてください。
応募者多数の場合、選考となります。受講の可否は10月12日前後にメールにてお知らせします。
無料(旅費・宿泊費の補助はありません)
翌日の10月25日(木)~26(金)にかけて Cryopresevation Conference 2018 を開催いたしますので(無料)、講習会参加者の皆様はそちらにも参加登録をお願いいたします。
●10月24日(水)
09:00 受付
09:10 挨拶:成瀬 清
09:15 自己紹介
09:30 講義1:超低温保存についての講義と実習内容説明
10:00 実習1:植物の前培養について
10:10 実習2:3種類の保存技術
11:00 質疑応答
12:30 実習3:再生法
13:00 終了
・持ち物:白衣(必要に応じてお持ちください)
・宿泊について
ホテル宿泊をご希望の方は、各自でご予約ください。
東岡崎駅から基礎生物学研究所(明大寺地区)まで東岡崎駅南口より徒歩10分
田中 大介 (農業・食品産業技術総合研究機構 遺伝資源センター)
成瀬 清 (自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター)
長谷部 光泰(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 生物進化研究部門)
自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター
加藤 愛, 都築 千鶴, 松林 尚美, 溝上 裕子
IBBP技術講習会事務局
e-mail : workshop(at)nibb.ac.jp ※(at)を@に替えてください
TEL : 0564-59-5930, 5931