研究者のための科学広報入門
科学者になった理由は何ですか?

研究内容の広報に取り組む前に、自分はなぜ科学者を目指したのか?を是非思い出してみて下さい。何故、自分は科学の虜になったのか。そのきっかけや過程を思い出すことが、他の人を科学の虜にする、キーになるかもしれません。

科学者のイメージ に続く
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コラム1
なぜ、研究者になりたいと思いましたか?


基礎生物学研究所の研究者に、「研究者になりたいと思い始めたのはいつ頃ですか?」「なぜ、研究者になりたいと思いましたか?」とアンケート調査をしてみました。研究者57人から回答がありましたので、その結果をご紹介しましょう。(2010年10月に開催された基礎生物学研究所一般公開の展示企画としてアンケートを実施しました。)

Q「研究者になりたいと思い始めたのはいつ頃ですか?」
研究者になりたいとおもいはじめたのはいつ頃ですか?回答

小学生の頃が57人中18人(31.5%)と最も多く、次いで高校生の頃、大学生の頃、大学院生の頃がほぼ並ぶ結果となりました。入学以前〜高校生の頃までの合計が57人中34人(59.6%)ですから、皆さん、結構早い時期から研究者になりたいと憧れを持っていたことがわかります。

Q「なぜ、研究者になりたいと思いましたか?」

・好きな生物学を仕事にできる。新しい発見にまっ先に触れることができる
・研究をしたかったから
・理科が好きだった
・仮説を立てて証明するのが面白そうだから
・生命現象を明らかにしていく面白さに魅かれて
・胚発生や遺伝子など、高校生物の授業が興味深かったため
・研究が好きなので
・高性能な義足が作りたかった。ES細胞の登場で「足そのもの」は作れるかも、と生物学に興味が移り、気がつくと全く関係ない研究をしていた。
・生物の研究が好きなので
・小学生の頃は、正義を守るため。大学院生の時にたまたま仕事がうまくいって夢が膨らんだ
・分野が全く違うが、親類に研究者がいて、その人にあこがれた
・生命現象を探求していくことに興味を持ったから
・憧れの職業だった
・父親の職場(研究所)を訪ねて、その雰囲気にドキドキしたから
・中学生の時に砂漠に育つ作物を作りたいと思ったから
・研究してて面白いから
・会社で働いて人生を終えるのはあまりに普通だと思ったから
・研究が楽しいから
・学部の卒研で研究室に配属され、研究を行うにつれ、その面白さに気づき、将来は研究を仕事にしたいと思った
・生き物が好きだったから
・自分な好きなこと(=生物学)だけをして生きていきたいと思ったから
・理科が好きで新しい何か(植物、動物、昆虫など)を発見できたらすごいなと思ったから
・解決する楽しみがあるから
・科学の話が好きだったから。科学者の伝記を見てあこがれた
・いろいろ調べてみる面白さがわかったから
・誰も知らないことを追求したいと思ったから
・なんとなく
・科学が好きだった
・格好いいと思ったから
・生物が生きるために何をしているのかを知りたかったから
・科学番組や科学館などでの経験にわくわくし、まだ誰も知らない事を明らかにしたいと考えたから
・科学の発展の担い手として人の役に立ちたいと思ったから
・人は死んだら何が残るか•••と考えたとき、研究は文明が続く限りの残るとおもったから
・新しい真実を見つけたいから
・ジャック=イヴ・クストーやアンリ・ファーブルに憧れて
・フレックスタイムで労働できるから
・生物をもっと良く知りたかったため
・未知のものを明らかにしたいと思ったから
・自分の興味のあることを仕事にしてお金を稼ぎたい
・人が見て美しいと思わせる規則性がなぜ出来るのか知りたかったので
・気付いたらなってた
・研究を大学4年生のときに体験して、面白かったから
・最も身近で最も不思議なのが生物なので、いろいろ知りたいとおもったから
・生物が面白いと思ったから
・研究が楽しいから
・興味がある研究に出会ったから
・なんとなく大学院に進学したが、意外と研究が面白くなってきたので
・知らないことを調べる、しかも本気で調べるのは面白いと思ったから
・不明
・発見に憧れたから
・何か発見や開発を通して、社会に貢献したいと思ったから
・親が研究者で楽しそうに見えたから
・会社勤めは性に合わないと思ったから
・誰も知らないことを自分の手で明らかにできるから
・誰も知らない知識を明らかにしていくことが格好いいと思ったので
・研究が楽しかったので