クロマチン動構造
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遺伝物質の本体であるゲノムDNAは長大で、ヒトでは長さ2メートルものDNAが、細胞核というわずか体積100フェムトリットルの微小空間に収納されています。このようなゲノムDNAの収納は、“クロマチン”と呼ばれる分子複合体によって成し遂げられています。クロマチンの基盤構造は、ヒストンタンパク質にDNAが巻き付いた“ヌクレオソーム”です。そのヌクレオソームが数珠状につながったものが、タンパク質やRNAと結合してさらに高度に折り畳まれ“高次のクロマチン”を形成しています。しかし、クロマチンからDNAがほどけるためには、大きなエネルギーが必要ですので、クロマチンは、複製、転写、組換えなどのDNAの機能発現に阻害的であるはずです。しかし生物は、クロマチンの動的に変動を介して、いとも簡単に複製、転写、組換えをやってのけます。この“動的クロマチン構造”は、ヒストンバリアントや修飾による多様なヌクレオソーム構造、その並び方の多様性、タンパク質やRNA分子複合体との相互作用などによって生み出されて、細胞核構造体、核膜、核膜孔複合体などとの相互作用によって制御されています。本領域では、動的クロマチン構造の実体を解明し、生物がDNAを遺伝情報として利用する仕組みについて新しい概念を創出することを目的としています。
News&Information
- 2018.0719 胡桃坂計画研究代表が「柿内三郎記念賞」を受賞しました
- 2018.0305 国際活動支援班の成果として、計画研究原口を共著者とする論文がCurr Biol. に発表されました
- 2018.0222 計画研究胡桃坂グループの研究が、科学雑誌Newtonに紹介されました
- 2018.0209 計画研究原口、淺川、公募研究平岡の研究がMethods Mol Biolに発表されました
- 2018.0209 クロマチン動構造News Letter No.20を掲載しました
- 2018.0123 計画研究原口、公募研究平岡グループの研究がFEBS Open Bio.に発表されました
- 2018.0115 計画研究胡桃坂グループの研究が1月25日付け日経新聞に紹介されました
- 2018.0111 計画研究胡桃坂グループの研究が1月11日付け基礎生物学研究所のHPに紹介されました
- 2017.1211 計画研究胡桃坂グループの研究が、Molecular Cellに発表されました
- 2018.0102 計画研究原口、公募研究平岡グループの研究がGenes Cells. に発表されました
- 2017.1124 公募研究加納グループの研究が、Cell Res.に発表されました
- 2018.0108 一般公開シンポジウムを開催します! 詳細はこちら
- 2017.0914 公募研究加納グループの研究が、Nucleic Acids Res.他2件に発表されました
- 2017.0912 計画研究大川グループの研究が、Open Biol.に発表されました
- 2017.0810 2nd Swiss-Japan Symposiumを開催します! 詳細はこちら
- 2017.0623 公募研究川島グループの研究が、Chem.に発表されました
- 2017.0623 公募研究川島グループの研究が、J Am Chem Soc. に発表されました
- 2017.0530 計画研究大川グループの研究が、Nucleic Acids Res.に発表されました
- 2017.0504 計画研究胡桃坂グループの研究が、朝日新聞に紹介されました
- 2017.0414 計画研究胡桃坂グループの研究が日刊工業新聞、日経産業新聞、読売新聞に紹介されました
- 2017.0414 計画研究胡桃坂グループの研究が、Scienceに発表されました
- 2017.0408 計画研究原口、公募研究平岡グループの研究が、J. Biochem.に発表されました
- 2017.0406 計画研究原口、小布施、公募研究平岡グループの研究が、J. Cell Sci.に発表されました
- 2017.0405 計画研究原口グループの研究が、Mol. Biol. Cellに発表されました
- 2017.0405 計画研究胡桃坂グループの研究が、Biochemistry.に発表されました