研究概要

RESEARCH 食虫植物の進化(3)フクロユキノシタのゲノム解読と捕虫葉形態進化

(コロラド大学・福島健児学振海外特別研究員との共同研究:大学院生募集中

フクロユキノシタの捕虫葉は袋状で、周りには虫が登りやすいように3本の畝があり、口の周りには蜜を出すつるつるのかぎ爪があり、内側からは出られないようになっています。さらに、かぎ爪に加えて、袋の内側中程にも「ネズミ返し」のようなでっぱりがあります。また、口の上には明かり窓の付いた蓋がついていて、明かりに虫をおびき寄せるとともに、袋の中に雨水が入るのを防いでいます。こんな複雑な形態がどのように進化したのでしょうか。いまだに誰もその答えを知らないのです。フクロユキノシタが普通葉と捕虫葉の両方を付けること、長日条件で育てると15度で普通葉、25度で捕虫葉を付けるを利用して、普通葉と捕虫葉の比較トランスクリプトーム比較から捕虫葉形態形成に関わる遺伝子の探索とその機能解析を行っています。いろいろな面白いことがありそうなので、興味のある大学院生を募集しています。

フクロユキノシタの普通葉と補虫葉

フクロユキノシタの普通葉と捕虫葉