研究概要

RESEARCH 幹細胞化の分子機構:(4)動物と植物での共通因子による幹細胞化

(李琛 元院生、玉田洋介 助教:佐藤良勝 元グループリーダー[現名大特任講師]らとの共同研究)

いくつかの遺伝子を誘導すると哺乳類の分化細胞を幹細胞に変化させることができます。しかし、これらの因子は1遺伝子を除いて植物と動物で異なっています。我々は、哺乳類の幹細胞化を誘導するLin28 遺伝子オルソログがヒメツリガネゴケでも幹細胞化に関与することを発見しました。中国からの国費留学生の李琛 君が玉田洋介 助教とともに動物とは異なった分子機構で幹細胞化を制御しているらしいことを明らかにしました(Li et al. 2017)。

Li, C., Sako, Y., Imai, A., Nishiyama, T., Thompson, K., Kubo, M., Hiwatashi, Y., Kabeya, Y., Karlson, D., Wu, S.-H., Ishikawa, M., Murata, M., Benfey, P.N., Sato, Y., Tamada, Y., and Hasebe, M. 2017.
A Lin28 homolog reprograms differentiated cells to stem cells in the moss Physcomitrella patens. Nat. Commun. 8, 14242. [PubMed]