成果発表

【光学顕微鏡支援担当:東山哲也(名古屋)】[2017.07.25]
山口茂弘 教授(名古屋)の論文がJournal of the American Chemical Society に掲載されました

超解像イメージングで細胞内の微細構造を視続ける
~生命科学研究者にとって待望の超耐光性蛍光標識剤を開発~

Wang Chenguang, Taki Masayasu, Sato Yoshikatsu, Fukazawa Aiko, Higashiyama Tetsuya, Yamaguchi Shigehiro. Super-Photostable Phosphole-Based Dye for Multiple-Acquisition Stimulated Emission Depletion Imaging. Journal of the American Chemical Society (2017)DOI:10.1021/jacs.7b04418

<概要>本研究では、極めて褪色に強く、様々な生体分子と共有結合可能な蛍光標識剤PB430の開発に成功しました。超耐光性PB430を用いることにより、 褪色防止剤を使用しなくても3D-STEDが得られます。また、耐光性を利用した新たなマルチカラーSTEDイメージング手法も確立することに成功しました。ABiS・光学顕微鏡支援(支援担当:名大ITbM 東山教授・佐藤講師)では超解像イメージングを支援しました。

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【MRI支援担当:青木茂樹 (順天堂)】[2017.07.21]
竹田和良医師(国立精神・神経医療研究センター病院)の論文が NeuroImage: Clinical に掲載されました

興味や意欲に関わる内発的動機づけに重要な脳領域の異常が統合失調症で明らかに
-統合失調症患者では外側前頭前野の脳活動異常が認められる-

Takeda Kazuyoshi, Matsumoto Madoka, Ogata Yousuke, Maida Keiko, Murakami Hiroki, Murayama Kou, Shimoji Keigo, Hanakawa Takashi, Matsumoto Kenji, Nakagome Kazuyuki. Impaired prefrontal activity to regulate the intrinsic motivation-action link in schizophrenia. NeuroImage: Clinical 16, 32-42 (2017)DOI:10.1016/j.nicl.2017.07.003

<概要>統合失調症における内発的動機づけ障害がどのようなメカニズムで生じているのか、内発的動機づけを引き出す課題を用いて、健常者と統合失調症患者の課題中の脳活動と行動の特徴を比較解析することで検証しました。その結果、統合失調症患者では、内発的動機づけに基づいて適切に目的行動を調整する外側前頭前野の脳活動に異常が生じていることを初めて発見しました。ABiS・MRI支援(支援担当:東京都健康長寿医療センター 下地専門部長)では脳画像解析の一部を支援しました。

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【画像解析支援担当:内田誠一(九大)】[2017.03.14]
 木村暁教授(遺伝研)の論文がNature Cell Biologyに掲載されました

流行が作られるしくみ「同調現象」を、細胞の中で発見―細胞質流動の生成と逆転のメカニズム―

Kenji Kimura, Alexandre Mamane, Tohru Sasaki, Kohta Sato, Jun Takagi, Ritsuya Niwayama, Lars Hufnagel, Yuta Shimamoto, Jean-François Joanny, Seiichi Uchida, and Akatsuki Kimura. “Endoplasmic Reticulum-Mediated Microtubule Alignment Governs Cytoplasmic Streaming” Nature Cell Biology (2017) DOI:10.1038/ncb3490

<概要>本研究では、動物細胞である線虫受精卵における細胞質流動中の微小管や小胞体の挙動を調べることにより、 細胞表層で網目状に広がる小胞体が微小管上をキネシン依存的に運ばれることが、流動の生成や逆転を引き起こすことを発見しました。
ABiS・画像解析支援(九大・内田教授)では、動画像から微小管や流動場を検出し、 微小管の方向と流動の方向の相関を定量的に評価する支援を行いました。

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【光学顕微鏡支援担当:東山哲也(名古屋)】[2016.12.16]
宇野何岸 学振特別研究員(名古屋)の論文が An Asian Journal に掲載されました

非対称性シアニン色素の高蛍光量子収率の鍵構造を同定

Uno Kakishi, Sasaki Taeko, Sugimoto Nagisa, Ito Hideto, Nishihara Taishi, Hagihara Shinya, Higashiyama Tetsuya, Sasaki Narie, Sato Yoshikatsu, Itami Kenichiro. Key Structural Elements of Unsymmetrical Cyanine Dyes for Highly Sensitive Fluorescence Turn-On DNA Probes. Chemistry – An Asian Journal 12, 233-8 (2017)DOI:10.1002/asia.201601430

<概要>本研究では、SYBR-GreenⅠに代表される非対称性シアニン色素が示す高い蛍光量子収率の鍵となる構造を同定し、この知見をもとにヘテロ原子置換やシアニンの共役拡張を施すことで、吸収・蛍光波長の長波長化を実現し可視光領域を幅広く網羅する一連の非対称型DNA染色色素の開発に成功しました。ABiS・光学顕微鏡支援(支援担当:名大ITbM 東山教授・佐藤講師)では共焦点顕微鏡による細胞イメージング解析を支援しました。

     

【光学顕微鏡支援担当:東山哲也(名古屋)】[2016.11.28]
打田直行 特任准教授(名古屋)の論文が New Phytologist に掲載されました

植物の肥大成長を調節する受容体の機能を明らかに

Ikematsu Shuka, Tasaka Masao, Torii Keiko U., Uchida Naoyuki. ERECTA-family receptor kinase genes redundantly prevent premature progression of secondary growth in the Arabidopsis hypocotyl. New Phytol 213, 1697-709 (2017)DOI:10.1111/nph.14335

<概要>本研究では、植物の胚軸組織の肥大成長の調節に関わる受容体の機能を解析しました。その結果、植物ホルモンのジベレリンに対する感受性を胚軸がその成長に合わせて獲得していく過程で、今回着目した受容体がその感受性を適切なレベルに調節していることを発見しました。ABiS・光学顕微鏡支援(支援担当:名大ITbM 東山教授・佐藤講師)では共焦点顕微鏡によるスペクトルイメージング解析を支援しました。