基礎生物学研究所
大学生のための夏の実習
2023

大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 基礎生物学研究所(所在:愛知県岡崎市)は、「大学生のための夏の実習2023」を開催します。8月23日(水)~8月25日(金)の2泊3日の日程で、基礎生物学研究所にて生物学に関する実習を行います。対象は、生命科学系の大学生、または、生物学に高い関心を持つ他専攻の大学生です(学部1年生~4年生どの学年でもOK)。実習を通して、研究所での研究活動を体験すると共に、大学の枠を超えた交流を楽しみませんか?

生命科学分野を専攻する大学生、または、生物学に高い関心を持つ他専攻の大学生。高等専門学校の4年次以上の方も対象です。

8月23日(水)

10:00 - 10:30 受付 (基礎生物学研究所 明大寺地区)
10:30 - 11:30 開校式 (あいさつ・スタッフ紹介・参加者自己紹介)

11:30 - 17:30 コースごとに分かれて実習

18:00 -     情報交換会

8月24日(木)

10:00 - 17:30 コースごとに分かれて研究室にて実習(開始時間がもう少し早いコースや、終了時間が遅くなるコースもあります)

8月25日(金)

10:00 - 12:30 実習成果発表会(受講生の皆さんによる体験内容の発表)

12:30 - 13:00 閉校式

13:00 - 関心があれば所内の研究室を訪問できます。所内では大学院説明会も開催されます。

コース1
定量生物学研究部門(青木研)

「細胞内で起こっている化学反応を可視化し操作しよう」
コース定員:3名
近藤 洋平 助教・後藤 祐平 助教・青木 一洋 教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

細胞の中ではタンパク質の結合や酵素反応など様々な化学反応が起こっています。同じ遺伝子背景を持つにもかかわらず1つ1つの細胞には個性があり、別々の運命をたどります(人間みたいですね)。そこで細胞の個性を理解するために、蛍光タンパク質と最新のライブイメージングを利用し、それぞれの哺乳類培養細胞の中で起こっている化学反応を可視化し、小化合物や光で細胞内で起こっている化学反応を操作することを試みます。これらの実験を通じて、細胞の機能や疾病との関連について一緒に考えたいと思います。

コース2
細胞動態研究部門(上田研)

「植物の細胞を観る」
コース定員:3名
海老根 一生 助教・上田 貴志 教授

固い細胞壁に包まれた植物の細胞も、その中ではオルガネラ(細胞小器官)や小胞がダイナミックに運動しています。実習では、シロイヌナズナの細胞の中のさまざまなオルガネラや小胞、細胞骨格などを可視化し、その形や動きを色々な顕微鏡を使って観察します。

コース3
クロマチン制御研究部門(中山研)

「タンパク質を精製して機能を調べてみよう!」
コース定員:3名
中山 潤一 教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

私たちの体を構成し細胞のはたらきを支えているナノサイズの部品が「タンパク質」です。このタンパク質の設計図はDNAですが、そのDNAのはたらきを制御しているのもタンパク質です。本実習ではDNAのはたらきを制御するタンパク質をカラムクロマトグラフィーで精製して、その機能を生化学的に解析します。

コース4
進化ゲノミクス研究室(重信研)

「昆虫の共生細菌を観察しよう」
コース定員:3名
野崎 友成 助教・重信 秀治 教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

多くの動植物が微生物と共生関係を結んでいます。昆虫の多くは特定のパートナー微生物と絶対的な関係を結んでおり、お互いの存在なくしては生存・成長できません。典型的な例を挙げると、アブラムシはエサ資源=植物の師管液に不足するアミノ酸の供給を、体内の共生微生物に完全に依存しています。この実習では、いくつかの昆虫を材料に、体内にどのような微生物がどのように棲みついているのか、実際に解剖し、顕微鏡で詳しく観察します。

コース5
幹細胞生物学研究室(坪内研)

「ES細胞の細胞周期を解析しよう」
コース定員:2名
倉島 公憲 特任助教・坪内 知美 准教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

ES細胞は体を構成する全ての細胞に分化する能力を備えた多能性細胞です。その特質を活かして、これらを再生医療に役立てようという試みがさかんに行われています。しかし、多能性細胞そのものについては謎がたくさんです。実習ではES細胞の細胞周期に焦点をあて、フローサイトメトリーや顕微鏡を使った解析からES細胞に対する理解を深めましょう!

コース6
神経細胞生物学研究室(椎名研)

「神経細胞を蛍光で観察しよう」
コース定員:2名
大橋 りえ 助教・椎名 伸之 准教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

緑色蛍光タンパク質 (GFP) を発現して光る神経細胞を用いて、蛍光顕微鏡による蛍光観察と画像取得をおこないます。通常の透過光顕微鏡では脳組織中の神経細胞の形態は観察が困難ですが、GFPで光る神経細胞は蛍光顕微鏡により詳細な形態まで浮き彫りにすることができます。神経細胞の美しい姿を実感してください。

コース7
アストロバイオロジー(滝澤研)

「植物の反射光を観る」
コース定員:2名
滝澤 謙二 特任准教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

私たちの身の回りには光合成をする植物であふれ、その存在は宇宙からも観測することができます。研究所の周りの植物の光合成活性と反射スペクトルを分光装置を使って調べてみましょう。衛星リモートセンシングの結果と比較して、光合成生物が発するシグナルを「生命の指標」として太陽系外生命探査に利用する可能性について議論します。実習の前半は皆川研と合同で行います。

コース8
環境光生物学研究部門(皆川研)

「身近な光合成生物を見る」
コース定員:2名
Kim Eunchul 助教・小杉 真貴子 特任助教・皆川 純 教授
【本コースは、申し込みを終了しました】

光合成生物は今から27億年以上昔に地球上に誕生し、シアノバクテリア、藻類、コケ植物を経て陸上植物へと進化しました。実習では研究所周辺に生えている藻類やコケそして植物を採集し、蛍光分析や酸素発生測定で光合成特性の違いや進化を実際に”見る”実験をします。実習の前半は滝沢研と合同で行います。

申し込み〆切 : 定員に達し次第終了します。
【7月6日追記】7月16日(日)を申し込み締め切りとして、選考を行うことになりました。コースによっては早期に募集を終了する場合があります。
【7月20日追記】コース1とコース2について、申し込み受付を再開しました。
【7月24日追記】コース1の募集を終了しました。コース2は引き続き募集中です。
【8月3日追記】全てのコースの申し込みを終了しました。
募集定員 : 各コース2〜3名、全体で20名程度

受講料:無料

旅費・宿泊費のサポートはありません。希望者は、研究所の宿泊施設(三島ロッジ:一泊2600円)をご利用いただけます。

自然科学研究機構 基礎生物学研究所は愛知県岡崎市にある生物学の研究所です。生命の営みの基本をなす遺伝子の働きや細胞の働きを探ると共に、生物が環境に適応し、そして多様な形と能力を持つに至った仕組みを明らかにすることを目指して研究活動を行っています。総合研究大学院大学 先端学術院先端学術専攻 基礎生物学コースとして大学院教育も行っています。

自然科学研究機構 基礎生物学研究所 大学生のための夏の実習2023 事務局
〒444-8585 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38
E-mail: graduate23@nibb.ac.jp
Tel: 0564-55-7628
Fax: 0564-55-7597