新年度にあたって、以下のページ内容を更新しました。
Category Archives: news
国立台湾大学の Chun-che Chang 教授が来所されました
国立台湾大学でアブラムシの生殖細胞の発生を研究されている Chun-che Chang 教授が来所されました。来所にあわせてアブラムシ研究会 第6回研究集会も開催されました。https://www.nibb.ac.jp/analyins/jp/?p=4742
ゲノムインフォマティクストレーニングコース(GITC)2018 春【実践編】終了しました
3月8-9日にゲノムインフォマティクストレーニングコース(GITC)2018 春「RNA-seq入門 – NGSの基礎から de novo 解析まで」【実践編】を開催しました。
22名の方にご参加いただきました。
昆虫ソシオゲノミクス研究会を開催します
社会性昆虫がもつゲノムの特徴を明らかにして,複雑な社会性の進化を理解することを目指す研究(ソシオゲノミクス)が,アリ・ハチ類やシロアリ類で急速に進んでいます。本研究会では,平成23年度より基礎生物学研究所と共同して進めてきたヤマトシロアリのゲノム解読や関連する研究の成果を報告します。さらに,様々な分類群を対象にソシオゲノミクスを展開している研究者を招聘し,今後のコミュニティー形成の場を提供します。
日時:2018年 2月28日(水)9:30-17:30
場所:基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)
発表者:23名
オーガナイザー:前川 清人(富山大学)
お問い合わせ:0564-55-7670 (基礎生物学研究所・生物機能情報分析室・担当:牧野)
プログラム等は下記 URL をご覧ください。
URL:https://sites.google.com/view/isociogenomics2018/
日本アブラムシ研究会 第6回研究集会 を開催します
国立台湾大学でアブラムシの生殖細胞の発生を研究されている、Chun-che Chang教授の来日にあわせて、アブラムシ研究会の第6回研究集会を開催いたします。
日時:2018年2月27日(火)13:30-18:15
場所:基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)会議室
使用言語:英語
参加費:無料(夕方開催の懇親会は有料)
オーガナイザー:重信秀治(基生研)
お問い合わせ:
日本アブラムシ研究会事務局
jsabadmin ‘AT MARK’ googlegroups.com
( ‘at mark’ を @ に変換して下さい)
詳しくは下記 URL をご覧ください。
URL:https://sites.google.com/view/jsab2018nibb/
ゲノムインフォマティクストレーニングコース(GITC)2018 春【準備編】終了しました
2月22-23日にゲノムインフォマティクストレーニングコース(GITC)2018 春「RNA-seq入門 – NGSの基礎から de novo 解析まで」【準備編】を開催しました。
22名の方にご参加いただきました。来週末には【実践編】を開催します。
プレスリリース:植物の生殖細胞をつくる鍵因子を発見
山岡尚平 京都大学生命科学研究科助教、河内孝之 同教授らの研究グループとの共同利用研究の成果が発表されました。
われわれ基生研・生物機能情報分析室のNGSチーム(山口勝司、重信秀治、浅尾弘世、若月幸子)は、bonobo変異の原因遺伝子の同定に大きく貢献しました。T-DNA挿入サイトを全ゲノムリシーケンシングで検出するために、次世代シーケンス用ライブラリ作製や、バイオインフォマティクスに独自の工夫を凝らしました。
植物の生殖細胞をつくる鍵因子を発見
~花粉の精細胞をつくる仕組みは花の咲かないコケ植物に起源があった~
京都大学
自然科学研究機構 基礎生物学研究所
山岡尚平 京都大学生命科学研究科助教、河内孝之 同教授らの研究グループは、基礎生物学研究所(重信秀治特任准教授チーム)と共同で、植物の生殖細胞をつくるための鍵となる遺伝子を発見しました。まず、陸上植物の祖先的特徴をもつゼニゴケにおいて、突然変異体をもとに生殖器をつくる遺伝子を同定しました。そして、シロイヌナズナでその相同遺伝子の機能を調べた結果、花粉の精細胞(動物の精子に相当)をつくるうえで必須の役割をもつことがわかりました。これは植物の生殖細胞の形成メカニズムを明らかにする成果です。
花を咲かせる植物は、受粉することで種子をつくり、子孫を残します。これは、花粉の中で作られる「精細胞」が、雌しべの中の卵と受精することで起こります。しかし、精細胞をつくる分子メカニズムは、多くの部分が未解明のままになっています。
ゼニゴケは、卵と精子を特有の生殖器(造卵器と造精器)の中につくって受精を行います。今回の研究では、BONOBOと名付けた転写因子が、ゼニゴケにおいて生殖器をつくる過程をコントロールしていることを明らかにしました。BONOBOはほぼすべての陸上植物にあって遺伝子ファミリーを構成していました。さらにシロイヌナズナのBONOBO相同遺伝子の解析を進めたところ、花粉の精細胞をつくるのに必要であることを突き止めました。これらのことから、BONOBOファミリーは陸上植物の生殖細胞をつくるために必要不可欠であることがわかりました(図1)。一見まったく違うようにみえる花粉の精細胞とコケ植物の生殖器は、類似の分子メカニズムを使ってつくられており、BONOBOは、約4億5千万年前に陸上植物が誕生したときから受け継がれてきた、陸上植物の生殖細胞形成の鍵となる遺伝子である、と考えられます。
この成果は、1月26日に米国の学術誌Current Biologyオンライン版に掲載されました。
論文タイトル:Generative Cell Specification Requires Transcription Factors Evolutionarily Conserved in Land Plants
著者:Yamaoka, S., Nishihama, R., Yoshitake, Y., Ishida, S., Inoue, K., Saito, M., Okahashi, K., Bao, H., Nishida, H., Yamaguchi, K., Shigenobu, S., Ishizaki, K., Yamato, K.T., Kohchi, T.
著者所属:京都大学・大学院生命科学研究科、基礎生物学研究所、神戸大学・大学院理学研究科、近畿大学・生物理工学部
DOI: 10.1016/j.cub.2017.12.053
詳しくは以下のページをご覧ください。
http://www.nibb.ac.jp/press/2018/01/26.html
プレスリリース:花を作る遺伝子の起源推定に成功
基礎生物学研究所の越水静総合研究大学院大学大学院生、村田隆准教授、長谷部光泰教授、金沢大学の小藤累美子助教、東京工業大学の太田啓之教授グループ、宮城大学の日渡祐二准教授らとの共同研究の成果が発表されました。
花を作る遺伝子の起源推定に成功
花を付ける植物(被子植物)は花を付けない植物から進化してきました。この 30 年ほどの研究から、数種類の MADS-box(マッズボックス)遺伝子と呼ばれる遺伝子が共同して働くことで、花が作られることがわかってきました。また、20 年前には花を付けない植物であるシダ類にも MADS-box 遺伝子があることが発見されました。花を付けない植物では MADS-box 遺伝子がどのような働きをしているのか、それらの遺伝子がどのように進化して花を作るようになったのか、植物の形の進化のメカニズムを探る研究として進められてきましたが、これまでにはっきりとした結論が得られていませんでした。その理由は、花を付けない植物では遺伝子操作が難しく、MADS-box 遺伝子がどんな働きをしているかが明確にわからなかったからです。
基礎生物学研究所の越水静総合研究大学院大学大学院生、村田隆准教授、長谷部光泰教授を中心とした研究グループは、金沢大学の小藤累美子助教、東京工業大学の太田啓之教授グループ、宮城大学の日渡祐二准教授らとの共同研究により、花を付けない植物であるコケ植物ヒメツリガネゴケが持つ6つの MADS-box 遺伝子全てを解析し、これらの遺伝子が、茎葉体の細胞分裂と伸長、精子の鞭毛の動きの2つの働きを持っていることを明らかにしました。茎葉体も精子の鞭毛も、花の咲く植物が乾燥に適応して進化する過程で退化し、消失してしまっています。このことから、進化の過程で、茎葉体と精子の鞭毛で働いていた MADS-box 遺伝子が不要になり、それを別な機能に再利用することで、花が進化した可能性が高いことがわかりました。この点は、発生の仕組みが、異なった系統でも類似している動物とは大きく異なっており、動物と植物では発生の仕組みの進化の仕方が異なることがはっきりしました。
本研究成果は国際学術誌 “Nature Plants”(ネイチャー・プランツ)に 2018 年1 月 3 日付けで掲載されました。
論文タイトル:Physcomitrella MADS-box genes regulate water supply and sperm movement for fertilization
著者:Shizuka Koshimizu, Rumiko Kofuji, Yuko Sasaki-Sekimoto, Masahide Kikkawa, Mie Shimojima, Hiroyuki Ohta, Shuji Shigenobu, Yukiko Kabeya, Yuji Hiwatashi, Yosuke Tamada, Takashi Murata, and Mitsuyasu Hasebe
doi:10.1038/s41477-017-0082-9
詳しくは以下のページをご覧ください。
http://www.nibb.ac.jp/press/2018/01/09.html
プレスリリース:長期記憶形成に必須な分子メカニズムを特定
基礎生物学研究所/岡崎統合バイオサイエンスセンター 神経細胞生物学研究室らとの共同研究の成果が発表されました。
長期記憶形成に必須な分子メカニズムを特定
~タンパク質の設計図を神経樹状突起へ局在化させる因子が不可欠~
基礎生物学研究所/岡崎統合バイオサイエンスセンター 神経細胞生物学研究室の中山啓助教、大橋りえ大学院生(総合研究大学院大学)、椎名伸之准教授らの研究グループは、新潟大学(崎村建司教授)、東京理科大学(古市貞一教授)、東京薬科大学(篠田陽講師)、基礎生物学研究所(野田昌晴教授、重信秀治准教授)、神戸市看護大学(二木啓教授)、理化学研究所(御子柴克彦チームリーダー)の研究グループと共同で、長期記憶の形成のためには、タンパク質の設計図である「伝令RNA」を、神経細胞から長く伸びた樹状突起へ局在化させる因子、RNG105が必須であることを明らかにしました。
本研究成果は、2017年11月21日付けで英国オンライン科学誌eLifeに掲載されます。
詳しくは以下のページをご覧ください。
http://www.nibb.ac.jp/press/2017/11/21.html
フローサイトメーター CytoFLEX 測定体験会のお知らせ
各位
生物機能情報分析室
尾納 隆大
フローサイトメーター測定体験会のお知らせ
この度、生物機能情報分析室は、ハイパフォーマンス コンパクトフローサイトメーター CytoFLEX の測定体験会を企画しました。ベックマン・コールター株式会社の担当者にお越しいただき、機器のご説明等をしていただきます。サンプルを持ち込んで測定いただくことも可能です。ご興味のある方は是非ご参加ください。
【機器の特徴】
・幅 43 cm、重さ 24 kgとコンパクトながら高性能なフローサイトメーター
・蛍光補正の簡単なオートコンペンセーション機能付
・高感度( FITC で 30 MESF 以下、PE で 10 MESF 以下)
・スタートアップも 10 分以下
・日常メンテナンスも洗浄 10 分のみの簡単処理
・サンプルデータの取得は 7 ケタ(従来 4 ケタ)
・解析ソフトはライセンスフリーで Windows7 以上のパソコンであれば使用可
レ ー ザ ー: 488nm、638nm、405nm の 3 種類
検出可能な蛍光色素: 13 カラー
( 青 488nm ) FITC、PE、PI、PerCP、PerCP-Cy5.5、PC5.5、PECy5、PECy7 など
( 赤 638nm ) APC、Alexa fluoro647、APC-Alexa fluoro700、APC-Cy7 など
( 紫 405nm ) Brilliant Violet421、Brilliant Viole510、Brilliant Viole605 など
【日時・タイムスケジュール】
平成 29 年 11 月 24 日(金)
説 明 会 13:30 – 14:30
操作実演 14:30 ~ 15:30
測定体験 15:30 ~
※ 装置は 12 月 8 日(金)昼まで設置しますので、期間中はご使用になれます。
【場所】明大寺 基礎生物学研究所 形質統御棟 G104 室
【本機器または測定に関する問い合わせ先】
ベックマン・コールター株式会社
TEL: 090-9852-3221
E-mail: takasato’AT MARK’beckman.com(’at mark’ を @ に変換してください)
担当:佐藤 様
【本企画に関する問い合わせ先】
基礎生物学研究所・生物機能解析センター・生物機能情報分析室(ex. 7670)
E-mail:cai’AT MARK’nibb.ac.jp(’at mark’ を @ に変換してください)
担当:尾納隆大