研究者紹介

RNA誘導性相分離によるクロマチン制御

閉じる

ゲノムから多数の長鎖ノンコーディングRNA（lncRNA）を含むRNAが産生されており、ゲノム制御因子として重要な機能を有していると考えられている。本研究では、RNAが起点となり誘導される非膜性構造体に焦点を当て、その遺伝子発現・クロマチン制御における機能発現メカニズムを理解することを目的とする。NEAT1_2 lncRNAが構築する非膜性構造体パラスペックルをモデルとするとともに、申請者が新たに確立した人工RNA相分離構造体構築系を利用し、RNAが誘導する核内相分離による機能発現メカニズムを明らかにする。さらに、ソフトマター物理学の理論解析も取り入れ、RNA誘導性相分離の誘導とクロマチン・遺伝子発現制御を包括的に理解するための分子基盤を明らかにする。以上の解析によりクロマチンポテンシャルにおけるRNA誘導性相分離の役割を明らかにする。