研究代表者 | 寺川 剛(京都大学大学院 理学研究科) |
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クロマチンを構成するヌクレオソームの役割の1つは、ゲノムDNAを核内にパッケージングすることである。パッケージングの程度は細胞周期によって異なり、その程度によってクロマチンポテンシャルが変化する。本研究の目的は、クロマチンポテンシャルを変化させるタンパク質「コンデンシン」がクロマチン上で機能する分子機構を明らかにすることである。これまでの研究で、コンデンシンはDNA上を一方向に歩進する分子モーターであり、クロマチンを凝集させることがわかっている。しかし、DNA上を歩進するコンデンシンがヌクレオソームと衝突した際に、(i)ヌクレオソームを乗り越えるのか、(ii)解離させてしまうのか、(iii)歩進が止められてしまうのかは明らかでない。本研究では、これら3つの可能性を1分子蛍光顕微鏡観察によって検証する。