DNA損傷による幹細胞化を制御するクロマチンポテンシャルの解明

研究代表者 玉田 洋介(宇都宮大学 工学部 基盤工学科)

*学術変革領域研究(A)が採択されたため、当領域での研究課題は2020年11月に中止となりました。

DNA損傷による幹細胞化を制御するクロマチンポテンシャルの解明

DNAの損傷はゲノムの安定性や細胞の生存に対して負の影響を及ぼす。しかしながら、予期せぬことに、我々は分化細胞にDNA損傷を与えることで、細胞リプログラミングを介した幹細胞化を誘導しうることを基部陸上植物ヒメツリガネゴケにおいて発見した。そこで本研究は、クロマチンポテンシャルの視点からDNA損傷による幹細胞化の基盤となる分子機構を解明することを目的とする。具体的には、DNA損傷の修復のためにヘテロクロマチンがユークロマチン化され、幹細胞化因子を含む多数の遺伝子の発現が脱抑制されることで幹細胞化が誘導されるという仮説を立てた。これを「DNA損傷によるクロマチンポテンシャルの開放」と名づけ、DNA損傷による幹細胞化過程の細胞を用いたChIL-seqやATAC-seqにより実証する。また、DNA損傷による幹細胞化に必要な因子を同定することで、クロマチンポテンシャル開放前後のシグナル経路を解明する。

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