哺乳類神経幹細胞における細胞記憶を制御するクロマチンポテンシャルの分子機構の解明

研究代表者 今野 大治郎(九州大学 生体防御医学研究所 病態生理学分野)
哺乳類神経幹細胞における細胞記憶を制御するクロマチンポテンシャルの分子機構の解明

多細胞生物の発生過程において、初期胚に存在する胚性幹細胞から分化した各種体性幹細胞は、その獲得したプログラムに従って適切な種類の分化細胞を適切な時期に生み出します。そのプログラムの基盤は細胞に刻み込まれた “細胞記憶”であり、その形成および維持は、各種幹細胞に固有なヒストン修飾やヒストンバリアントなどのエピゲノム情報の獲得によって初めて実現可能になると考えられています。本研究では哺乳類大脳皮質神経幹細胞をモデルとし、“細胞記憶”の形成とその維持機構、また、老化などによるその破綻のメカニズムを、エピゲノムの視点から明らかにすることを目指します。さらに、CRISPR/Cas9システムを用いた生体内でのピゲノム情報の人為的改変法を開発し、上記解析で明らかになった細胞記憶形成メカニズムのIn vitro/In vivo人工改変による細胞運命の自在なコントロールの実現にも挑戦します。

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