生体内ニューロン分化過程におけるクロマチンポテンシャルの解析

研究代表者 岸 雄介(東京大学大学院 薬学系研究科 分子生物学教室)
生体内ニューロン分化過程におけるクロマチンポテンシャルの解析

幹細胞が機能細胞に分化する過程では、必要な遺伝子や不要な遺伝子のクロマチン構造が次々に変化し、その後の遺伝子発現を制御する。そのため、そのときのクロマチン構造がその後の遺伝子発現変化にどういった影響を与えるか、すなわちクロマチンポテンシャルを明らかにするためには幹細胞が機能細胞に分化していく過程が最も適したモデル系である。

脳の中心素子であるニューロンは神経幹細胞から産生されるが、その分化課程は脳室帯から脳表層への長距離の移動に始まり、その後外界からの刺激などに応じて、長く複雑な神経突起形成やシナプス形成などの大きな機能的、形態的な変化を伴う。この過程において、約2万ある遺伝子のうちおよそ8千もの遺伝子が有意に発現変化するが、本研究では生体内ニューロン分化過程における遺伝子発現変化において、クロマチンポテンシャルがどのように形成されて、その能力がどのようにして発揮されていくかを明らかにする。

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