森林総合研究所 上野真義チーム長らとの共同利用研究の一環として行われた、スギゲノムの染色体スケールのアセンブル関する論文が、11月5日付で BMC Genomics 誌に掲載されました。
トランスオミクス解析室は、NGS解析に貢献しました。
論文
A chromosome-level genome assembly of a model conifer plant, the Japanese cedar, Cryptomeria japonica D. Don
BMC Genomics volume 25, Article number: 1039 (2024)
https://bmcgenomics.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12864-024-10929-4
この共同利用研究課題に関しては、ここまで長い時間を費やし技術的な検討を進めてきました。以下、当室での技術面での貢献をまとめました。

今では染色体スケールの全ゲノム配列決定は論文として頻繁に見られるものになり、手法の技術的な新規性や独自性の価値が減少し、より汎用化が進みました。しかしこのプジェクトが始まった2016年の時点ではまだ知見は極めて少なく、試行錯誤を積み重ね、技術的な部分は2021年辺りに確立させました。Hi-Cの結果に関して、”綺麗でない”データを最初からの結論ありきで、染色体数を決定したとするような論文も見られますが、この contact map は紛れもなく染色体数11本だ、と断定できるでしょう。