ホーム
  領域代表者挨拶
  研究概要
  班員紹介
  シンポジウム
  技術紹介
  海外の動き
  国内の動き
  関連書籍
  サーキュラー
  画像集
  リンク
文部科学省科学研究費補助金「特定領域研究」細胞核ダイナミクス
    戻る    
X染色体不活性化センターにおけるアンチセンス制御機構
しきり線
 
研究内容
 哺乳類のメス胚では2本あるX染色体のうち一方が細胞分化にともなって不活性化される.このX染色体不活性化に不可欠なXist遺伝子にコードされる機能性RNAは.不活性化に先立って一方のX染色体から発現され,そのX染色体全域にわたって結合し不活性化を引き起こす.これに対し,活性を維持し続けるX染色体ではXist遺伝子は発現されることなく安定に抑制される.Xist遺伝子にはアンチセンス非コード遺伝子Tsixが存在することが知られ,以前私たちはその欠損マウスの解析から,TsixがXistの発現を負に制御する因子であることを明らかにした.さらに最近の解析によって,TsixはXist遺伝子座のクロマチン構造構築に深く関与し,それによってXistの発現を制御していることも示してきた.しかし,こうしたTsixの機能を担うのが転写産物であるRNAなのかアンチセンス転写自体によるものなのかは分かっていない.私たちはXist遺伝子座のアンチセンス制御機構のさらなる理解を目指し,Xist/Tsix遺伝子座に様々な改変を導入したマウスを作製し,胚発生過程におけるX染色体不活性化への影響を調べることを計画している.こうした遺伝子改変マウス胚の解析をもとに,Tsix によるXist遺伝子座のアンチセンス制御機構に迫りたい.
しきり線
佐渡 敬(研究代表者)
<国立遺伝学研究所人類遺伝研究部門・助手>
         
    Copyright (c) 2004-2009, nuclear-dynamics. All Rights Reserved.