基礎生物学研究所 新規モデル生物開発センター
NIBB Center for Development of New Model Organisms
地球上には、生命誕生以来の長い歴史の中で様々な環境に適応した多種多様な生物が存在している。近年の生物学は、多くの生物に共通する基本原理の理解に重点が置かれ、実験室内での飼育が容易な限られた生物を「モデル生物」として集中的に解析することによって発展してきた。そのため、生物種に特有であるがために、解析がほとんど進んでいない興味深い生命現象が謎として多く残されており、その解明が生物学の今後の重要な課題となっている。この謎を解明するためには、それぞれの現象の解明に適した生物の安定的な飼育・繁殖に加え、実験操作技術の導入を進め、新たな「モデル生物」として整備することが重要である。
新規モデル生物開発センターは2013年度に新たに設置された組織であり、共生現象を理解するためのアブラムシやセイタカイソギンチャク、昆虫の進化研究のためのカブトムシなど、今まであまり研究に用いられてこなかった生物が新たな研究モデルとして確立されつつある。現在、新規モデル生物に関する情報共有、遺伝子解析から遺伝子改変、表現型解析までをシームレスに繋げる研究のパイプライン化に取り組んでいる。
基礎生物学研究所 新規モデル生物開発センター
E-mail: newmodel@nibb.ac.jp
基礎生物学研究所では共同利用研究「モデル生物・技術開発共同利用研究」の募集を行っています。
「モデル生物・技術開発共同利用研究」
生物学研究に有用な新しいモデル生物の確立および解析技術開発に向けて、他研究機関の研究者と所内の教員が共同して行う研究。本共同利用研究は新しいモデル生物の確立や解析技術の開発が生物学の進展に極めて重要であるとの観点から推進するもので、以下の研究が含まれます。
1) モデル生物の創成、改良等新規なモデル生物の確立にむけた研究
2) 新たな解析技術の開発、改良にむけた研究
3) モデル生物や新規解析技術の普及を目指すワークショップ等の開催
詳しくは「基礎生物学研究所 共同利用研究公募要項」をご覧下さい。
基礎生物学研究所では新規モデル生物の開発に関する研究会の開催を支援しています。