基礎生物学研究所は、「生き物研究の世界拠点」として国によって設置された研究所です。基礎生物学分野の様々な研究を行なっています。毎年、「基礎生物学研究所 大学生の夏の実習」を実施してきましたが、2020年度および2021年度はコロナ禍の状況により、実習を開催できませんでした。それでも、大学生の皆さんと交流できたらと思い、2021年度は、「大学生のための夏の実習」に替わり「大学生のための夏のレクチャーシリーズ」を開催することにいたしました。
基礎生物学研究所の研究者が、ZOOMを使用した双方向のオンラインレクチャーとして自身の研究を熱く語ります。ラボの様子もツアーいたします。是非、ご一緒に、研究トークで盛り上がりましょう。また、参加者同士の大学の枠を超えた交流も、オンライン交流会等で促進したいと考えています。
対象は、大学生および高専4年生以上〜高専専攻科生です。参加費無料。
8月17日(火)16:00-18:00 | 第一講 新美 輝幸 教授 & ラボツアー担当 中村 太郎 助教 |
8月18日(水)16:00-18:00 | 第二講 森田(寺尾)美代 教授 & 西村 岳志 助教 |
8月19日(木)16:00-18:00 | 第三講 渡辺 英治 准教授 |
8月20日(金)16:00-18:00 | 第四講 青木 一洋 教授 & 斉藤 稔 特任准教授 |
8月23日(月)16:00-18:00 | 第五講 阿形 清和 所長 交流会:18:00- |
8月24日(火)16:00-18:00 | 第六講 重信 秀治 教授 |
8月25日(水)16:00-18:00 | 第七講 吉田 松生 教授 |
8月26日(木)16:00-18:00 | 第八講 長谷部 光泰 教授 |
本レクチャーシリースへの参加を希望する方は、申し込みフォームに必要事項をご記入の上、お申し込み下さい。お申し込みいただけるのは、大学生および高専4年生以上〜高専専攻科生です。全てのレクチャーにご参加いただいても、一部のレクチャーにご参加いただいてもOKです。一回のお申し込みで、全てのレクチャーにご参加いただけます。
進化発生研究部門
新美 輝幸 教授
中村 太郎 助教(ラボツアー担当)
「EvoDevoで解き明かす昆虫の多様性創出メカニズム」
圧倒的な種数の豊富さを誇る昆虫は、4億年以上にわたる進化の歴史の中で、地球上のあらゆる環境に適応し、それぞれの種が各々の環境に適応すべく多様化した形質を発達させています。100万種以上にも及ぶ昆虫は、多様性の宝庫であり、多様性創出の進化メカニズムを解き明かすための研究材料として未知で無限の可能性を秘めています。当研究部門では、昆虫が進化の過程で獲得した新奇形質に着目し、昆虫の多様な形質をもたらす分子基盤および進化メカニズムを解明することを目指して、研究を行っています。
植物環境応答研究部門
森田(寺尾)美代 教授
西村 岳志 助教
「植物が環境を認識して生き抜くしくみ」
植物は、重力、光、水分勾配などの環境情報を認識し、より効率的にリソースを獲得出来るように成長方向を調節しています。私たちは植物の重力応答について、植物がどこでどの様に重力方向を認識し、器官全体へ情報を伝達して成長を制御するのかを研究しています。
定量生物学研究部門
青木 一洋 教授
「実験と理論で生き物を理解する:Part1」
細胞は、細胞外から増殖因子やストレスなどの入力シグナルを感知し、細胞内のシグナル伝達系によってそれら情報を処理し、細胞増殖や細胞死といった表現型を出力する機能ユニットです。本研究部門では、蛍光顕微鏡やコンピューターを使って細胞がどのようにして情報を処理しているのかを定量的に理解することを目指しています。
理論生物学研究グループ
斉藤 稔 特任准教授
「実験と理論で生き物を理解する:Part2」
数理モデリングや機械学習を用いて、様々な生命現象の背後にある法則を理解することを目指しています。 細胞運動や細胞内シグナル因子の動態が主な対象ですが、それ以外の現象も幅広く扱っています。
進化ゲノミクス研究室
重信 秀治 教授
「ゲノムから読み解く昆虫の不思議」
私たちは、昆虫アブラムシとその共生細菌の共生を研究しています。アブラムシと共生細菌はお互い相手なしでは生きていけないほどの絶対的な相互依存関係にあります。アブラムシは細胞の「中」に共生細菌を棲まわせ、異なる生物がまるでひとつの生物であるかのように融合し、そして協調的に生命活動を行なっています。私たちはこの緊密な共生のメカニズムと進化に興味があります。
阿形先生のレクチャー終了後にオンライン交流会を行います。
基礎生物学研究所 広報室
TEL : (0564) - 55 - 7628
E-mail : kouho@nibb.ac.jp