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受託解析について(東北大学・加齢医学研究所)


 東北大学加齢医学研究所の安井明先生は、DNA修復に関する研究で、修復に関わる蛋白の細胞内の機能を、蛋白の可視化とプロテオミクスから解析技術を開発して大きな成果を挙げてきました。それらの研究で行なった相互作用蛋白質を質量分析で同定するシステムを体系化し、受託解析を行っています。その成果は多くのハイ・インパクト論文の発表に結びついています。この受託解析を学外の研究者にも広くご利用いただければと思います。


相互作用蛋白の同定をお引き受けします

 拝啓 皆様、お元気でご活躍のことと存じます。
 東北大学加齢医学研究所の加齢ゲノム制御プロテオーム寄付研究部門で、ヒト蛋白質の複合体解析技術を開発し、ゲノム安定性に関わる未知及び既知蛋白質の蛋白質複合体を解析してそれらの細胞内機能を研究して来ました。同時に、この技術を用いて附置研究所の義務である国内及び国際共同研究を行なって参りました(論文リストをご参照下さい)。その際にはタグ付きバイト蛋白の発現細胞の樹立と免疫沈降による相互作用蛋白質の同定法を用いました。この方法には幾つかの制限があり、その克服の為に、組換え蛋白を用いた相互作用蛋白質のアフィニティ精製技術を確立させました。この技術は細部内分子数の少ない結合蛋白質を見つけ、ES細胞や免疫細胞など種々の培養細胞に限らず、特定の臓器の細胞内の相互作用蛋白を同定することや、ミトコンドリアでの相互作用蛋白、膜蛋白や巨大複合体の結合も明らかにすることが可能です。大腸菌あるいはバキュロ細胞で作った組換え蛋白で全長や部分のドメインに結合する特定の細胞由来の結合蛋白の同定や、二つの似通った蛋白質の相互作用蛋白の違いを決めることも可能です。アフィニティを用いた相互作用蛋白の同定は、結合蛋白候補が数週間で決められる長所もあります。私はこの技術を是非皆様の研究対象の蛋白質に使って頂きたいと思い、共同研究や受託研究を募集しております。
詳しくは、直接akira.yasui.d8@tohoku.ac.jp宛にメイル でお尋ね下さい。


御連絡頂く事、お送り戴くもの、負担して頂く費用

1)まずメイル (akira.yasui.d8@tohoku.ac.jp宛)で遺伝子の名称をお知らせ下さい。どのような細胞環境での相互作用蛋白を調べられたいかをお伝え下さい。遺伝子がコードする蛋白質のバイオインフォマティックスを検討し、実験の計画をご相談します。

2)その後にバイト蛋白をコードする遺伝子のcDNAをお送り下さい。ベクターに入っている制限酵素部位などをご存知の場合はお知らせ下さい。ヒト293細胞のエキストラクト(核及びサイトゾール分画)は準備していますが、他の細胞をご希望の場合はエキストラクト調整のために必要な細胞のペレット(1ml以上)をお送り下さい。 実験は直ちに開始しますが、条件検討などのために追加的な実験が必要な場合があり、2ヶ月程度の期間をお考え下さい。

3)費用について;継続してのサポートを可能にする為に、組換え蛋白の作製と精製や結合蛋白のアフィニティ精製に必要な消耗品を納入していただきます(バイト蛋白質1本当り3万円とし、相当する消耗品をご連絡いたします)。 SDSゲルに展開した結合蛋白質候補の質量分析による同定には、そのゲルをお送りして質量分析をご依頼者にお任せするか、ご希望されれば、私達が技術指導する東北大学ベンチャーの(株)日本プロテオミクスで決定いたします。その際に、蛋白質バンド1本当り3万円のご負担をお願いします。多額の負担が掛からないような配慮をいたします。ご相談下さい。


詳しい説明と実験例 >>

東北大学・加齢医学研究所・加齢研フェロー 安井 明





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