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研究内容 |
核膜は、細胞周期の分裂期で崩壊・再形成を繰り返すダイナミックな構造であり、核膜の正常な形成・維持は細胞周期や細胞増殖の維持に必須である。核膜は、細胞のレベルで重要なだけでなく、個体の維持にも重要であることが、様々な病気の存在から分かってきた。ある種の筋ジストロフィーや心筋症、リポジストロフィー、早老症など、核膜タンパク質や核ラミナの変性・欠失によって起こることが分かってきた。これらの病気は、核膜と染色体との相互作用が、発生や老化などを含む様々な生命現象で核機能に大きく関わっていることを示している。本研究は、細胞分裂周期・増殖・分化・発生・老化・アポトーシスでの核膜の機能と構造変化を、イメージング法と遺伝学的な方法、またはそれを組み合わせることによって明らかにすることを目指す。
具体的には、
1)細胞周期で核膜や染色体構造を形成・維持する仕組み、
2)細胞老化での核膜および染色体構造変化、
3)発生やアポトーシスにおける核膜構造変化を分子レベルで理解し、真核生物の増殖・分化・老化などの生命現象での核膜ー染色体の相互作用の役割を解析する。 |
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原口 徳子(研究代表者)
<情報通信研究機構・関西先端研究センター、生物情報グループ、主任研究員(大阪大学大学院理学研究科教授併任)> |
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平岡 泰(研究分担者)
<情報通信研究機構・関西先端研究センター、生物情報グループ(大阪大学大学院理学研究科併任)> |
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古川 和宏(研究分担者)
<新潟大学・理学部・化学科・生化学講座・細胞制御研究室・助教授> |