研究概要

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4.メダカバイオリソースプロジェクトの推進

基礎生物学研究は2012年から始まった第3期メダカバイオリソースプロジェクトの中核機関として選定されました。我々はこのプロジェクトを推進するための中心研究室の役割を担っており、
メダカライブリソース
680種類に及ぶ汎用系統、突然変異系統、遺伝子導入系統、近交系、野生系統、近縁種
ゲノムリソース
33種類のcDNAライブラリーに由来する約40万のcDNAクローン(約23,000種類の異なった配列を含む)及びメダカゲノム全体をカバーするBAC/Fosmidクローン
③胚操作及びライブイメージングに不可欠な孵化酵素
の3リソースを全世界に向け提供しています。これらのバイオリソースは、Webサイト上のデータベースによりキーワード、配列相同性、発現プロファイルなど様々な方法で検索することができます。
(Webサイト:NBRP Medaka
2007-2009年度にはゲノム情報等整備プログラム「メダカ完全長cDNAリソースの整備」(研究代表者:成瀬清)が採択され、11種類の完全長cDNAライブラリーに由来する260,000クローンの両端配列及び17,000種類の異なったクローンの全長配列を決定しました。また基盤技術整備プラグラム「メダカ遺伝子機能解析汎用系統の開発」(研究代表者:田中実)も採択され、熱ショックプロモーターを用いて CRE-recombinaseを任意の細胞系列で発現させることができる系統が開発され、このプログラムにより樹立された系統 (TG918、TG921等)も既に提供しています。
2010年度ゲノム情報等整備プログラムにより近交系5系統(Hd-rRII1,HNI-II, Kaga,HSOK,Nilan)のゲノム塩基配列をゲノム100X相当のカバー率でリシークエンスをおこないました(「近交系リシークエンスによるゲノム多型情報の整備」研究代表者:成瀬清)。このデータによりリファレンスゲノムの質的向上をはかるとともに、新たな近交系ゲノム塩基配列を提供できる体制を構築しています。(http://medaka.lab.nig.ac.jp/service/menu

2010年からはTILLING法(Targeting Induced LocalLesion. IN Genomes)によって作製された突然変異体の同定システムを共同利用研究者に提供することで、逆遺伝学的手法による解析の普及を推進しています。



スクリーニングに必要なすべての機材を整備し、研究員が訪問研究者のスクリーニングをサポート