これまでほとんどわかっていなかった、「ステート遷移時に見られる光化学系II集光アンテナの縮小再編成」について、分子量２００万の超複合体を単離して詳しく解析しました。ステート１で分子量２００万のPS2-LHCII超複合体が見つかったのですが，それがステート１では分子量５０万のPS2コア複合体に変化していました．ステート遷移において，リン酸化したLHCIIがPS2からはずれることが初めて証明されました．リン酸化の過程についても新しいことがわかりました．まず，三量体LHCIIがリン酸化され，続いて単量体LHCIIが，最後にPS2コアサブユニットであるCP43とD2がリン酸化され，その結果LHCIIがはずれていきました．チラコイド膜の高次構造変化も考慮した最新のモデルを提示しています。