これまでの研究から,ステート2ではモノマーLHCII(CP26とCP29)がPSIに結合することが知られていますが,これらがステート遷移の進行に必須であるかどうかはわかっていませんでした.この論文ではCP26とCP29のRNAi株を作成し,直接的にこの問題に挑戦しました.CP29を欠いた株では,移動性のLHCIIはPS2からははずれるもののPS1には結合できなかったことから,CP29が移動性LHCIIがPS1に結合する際のドッキングサイトであることが示唆されました.一方,CP26を欠いてもステート遷移は正常に進行しました.表題にあるとおり,CP29がステート遷移に必須であると決着しました.